更年期とアロマセラピー 〜美しい笑顔でいるために〜

Lesson 2: 深い呼吸が大切

前回、ちょっと自律神経について触れました。ご存じの方は多いと思いますが、更年期世代はエストロゲン激減だけでなくこの自律神経の乱れによってもQOLが低下します。気持ちや体調の落込みが出て来やすいメノポ世代---そこでおススメしたいのが、深呼吸。アロマセラピーお得意技ともいえます。道具もいらないし、お手軽にできるし、副(福?)効果が得られるとあれば、やらない手はありません。ご自分の好きな香りを胸いっぱいかいで、そしてゆーっくり思い切り吐き出してください。ため息は、たくさんついてしまいましょう! ため息を溜めていたほうがよっぽど幸せは逃げる・・・と思います。あ、でも直接人に向けてするのはやはり避けたほうがいいですね、トラブルのもとです(笑)。

ここで呼吸と自律神経のちょっとしたお話を。ホルモンの激変は自律神経(心臓の鼓動、呼吸など無意識的に動いてくれている神経系)に大きな影響をもたらします。なぜでしょうか? それはこの自律神経をコントロールするところと、女性ホルモン分泌をコントロールする場所のすぐ近くにあるからなのです(右図の視床下部と下垂体)。精神的ストレスやダイエットなどの肉体的ストレスを受けて生理が止まったり、情緒不安定になってしまったりするのもこのためです。からだのなかのバランスが(内分泌系、自律神経系、免疫系)うまくとれてこそ心身の健康が保たれるわけです。女性ホルモンが激減し、なくなってしまうのはヒトとして生まれた以上いたしかたないことです。ならば! その影響をバッチリ受けてしまう自律神経のほうを少しでもサポートし、自分のからだや心の居心地をよくしてあげましょう♪

さてようやく本題の深呼吸です。アロマもようやく登場! 
自律神経は脊柱に沿って走っていますが、深呼吸することで、

  • 「吸う」と「吐く」:ゆっくりした呼吸のリズムで自律神経がリラックスモードに。
  • 酸素を多くとりこむことができる(細胞のひとつひとつに新しい酸素="エネルギー"が行きわたる)
  • 血流が良くなり、代謝が上がる(=細胞が活性化していると、結局無駄な食欲もなくなります)
  • 腹式の深呼吸によって内臓へのマッサージ。マッサージとは大げさですが、自律神経はその部位によって、それぞれ胃腸などの内臓や、生殖器などの神経をコントロールしているので、そこを深呼吸によって動かす(=マッサージもどき)わけです。 

 

血圧を下げたり、イライラを落着かせるなど、深呼吸の効能ははかり知れません。香りを加えることで深呼吸も楽しく、また精油の成分を取り込むことも可能です。好きな香りで思い切り深呼吸を繰り返すことで、自律神経が落ち着き、ひいてはホルモンのアンバランスの悪影響も軽減できる、、、というわけです。

左から、ヒノキ、サイプレス、オウシュウアカマツ(別名スコッチパイン)
左から、ヒノキ、サイプレス、オウシュウアカマツ(別名スコッチパイン)

森林浴はうつ病などの治療にも使われるセラピーですが、森林のなかのあの独特な清涼感のある香り---フィトンチッドが心身によい影響を与えるというのは科学的にも証明されました。このフィトンチッドこそまさに精油の成分なのです。森林浴と同様の精油でいうと、スコッチパイン、サイプレス、ヒノキはお薦めです。(当然ながら花粉はないのですが、一応花粉症の方は使う前にご確認を)この3つの精油はつとに呼吸器系のトラブル対処にも有能です。スプレーにして、お部屋に香らせてもすっきりしますよ。

 

深呼吸、ぜひお試しください。目で見てしまうと脳は勝手に働いてしまいますから、そのときは一切の目からの情報をシャットアウトするために、目も閉じて。。。

 

◆◇Bonjour50s おススメレシピ◇◆

 

<Aromatic refresher>(アロマスプレー 30ml分) 


無水エタノール 5ml

精製水 25ml

ヒノキ、パイン、サイプレスなど12〜15滴

 

 無水エタノールをスプレー容器に入れ、そのあと精油(単品でもブレンドでもOK)を入れてよく混ぜ、最後に精製水を入れてできあがり。

 

 

2011.8.8 

Attention

天然100%以外の精油はおススメしません。100円ショップなどのアロマオイルはまったく異なるもので、期待される効果や作用は得られませんのでご注意を。

必ず精油は希釈して使ってください。だいたい2%の濃度です。

(10mlの植物油に4滴相当)

同じ精油をからだに連続して2週間使い続けるのは避けましょう。

使い方を誤ると思わぬ皮膚トラブルや体調に影響します。

 

ご質問はいつでもお気軽にしてください。 junwahombe@kiyoudo.com