更年期とアロマセラピー 〜美しい笑顔でいるために〜
Lesson 3: 精油...まず最初の1本を買うなら何がオススメ?
アロマセラピーの入門的な講座をする機会があります。その際に「"これ"という1本はなんですか?」「初めて買うならまずどれがおススメですか?」というご質問を受けたりします。香りはとくに個人の好き嫌いが作用するものですから、「これこそがその1本」という御答えができかねるのです。
「でもどうしても、というなら何を持っていたらいいですか?」とゴリ押しの質問が(汗;)
はじめて精油を使うので、たしかに不安だし買うならば評判のいい精油がいいと考えるのは当然です。なので、ここで精油を初めて買ってみよう!という方に。(ショップに行って店員さんに聞けば、答えてくれますけれどネ)なにも知らないで買うよりはいいくらいのゆるい感じでお読みください(笑)
ラベンダーを薦める方は多いでしょう。バランスのとれた作用があり、香りもおだやか。聞き覚えもあるし、この香りが苦手という方にもめったに出会っていません。フランスの化学者ガットフォセという人が『アロマテラピー(英語ではセラピー)』という造語を考えたのですが、この人が実験中に負った火傷を、持っていたラベンダー精油で治したという逸話がよく登場します。不眠症にもいい、鎮静する効果が高いという使い勝手のある精油であることは間違いないです。
柑橘系の精油もなじみ深くて、安心できる香りだと思います。果物そのものの香りを受け付けない方はまずいないのではないでしょうか? レモン、スイートオレンジ(ビターもありますが、スイートがおだやかです)、マンダリン、ライム、グレープフルーツ、ゆず... グレープフルーツには代謝を上げてダイエットをスムースにする効果もあります。
※日光にあたるとかぶれる方もいるので注意は必要です。
あとはペパーミントやユーカリといった鼻にツンとする香り。イライラしたときにはこのスッキリとした香りが頼りになります。
そして女性度を高めてくれるといったら、ローズ、ジャスミン、ネロリ。女性でよかった...とほのかに思わせてくれるようなゴージャスな香りです。東洋医学で女性は陰陽の「陰」(男性は「陽」)になるのですが、これらの精油はその「陰」を養うと言われているものです。女性特有のトラブルにもよいとされているのが、花のような香りながらお手頃な価格なゼラニウム。
木の香りがいやでないようでしたら、サイプレスも一本もっていてもいいかもしれません。からだの余分なものを出そうとする作用があるので、代謝が下降している年代にもぴったりです。
すべての精油を使うときに、ひとつ大事なことがあります。それは使う「量」。ここで登場した精油も、少ない量を使ったときの作用で、多ければそれと反対の作用をしたりしますので、ご留意くださいね。
自分がすきな香りが「一番落ち着く」そして「効果のでやすい」香りであることはいうまでもありません。でも体調や気分によって、香りの好みは面白いほど一転します。極端にいうと、昨日まで好きだったのに、今日はいい香りに感じないということがままあるのです。そこを逆手にとって、アロマで自分の体調や気持ちを「計る」こともできると思います。たとえば「このコリアンダーの香りがいいと感じるのは、胃腸がつかれているのかな」とか、「今日はラベンダーをかいでいると落ち着くな、ストレスたまってるのかな」など。アロマセラピーでは自分のバイオリズムに合わせた選択をすることによって、からだと心が求めているちょっとしたケアができるのです。
2011.9.3
Attention
天然100%以外の精油はおススメしません。100円ショップなどのアロマオイルはまったく異なるもので、期待される効果や作用は得られませんのでご注意を。
必ず精油は希釈して使ってください。だいたい2%の濃度です。
(10mlの植物油に4滴相当)
同じ精油をからだに連続して2週間使い続けるのは避けましょう。
使い方を誤ると思わぬ皮膚トラブルや体調に影響します。
ご質問はいつでもお気軽にしてください。 junwahombe@kiyoudo.com