Lesson1:人気のお花 プリザーブドフラワー
こんにちは。世田谷でお花とカリグラフィーのアトリエを主宰するフィリップス千鶴と申します。今回は皆さんもご存知のプリザーブドフラワーについてお話しをしたいと思います。
日本では、この10年くらいの間にあっという間に人気者になったプリザーブドフラワー(Preserved Flower)。Preserved とは英語の「保存された」と言う意味で、その名もずばり特別に保存された「枯れないお花」なのです。
その秘密は生花の色素を脱色し、特殊な薬品で染色するという製法にあります。それは1991年に「長寿命の切花製法」としてフランスのVermont社が始めて特許を修得。その後アレンジメントの画期的素材としてフラワー業界に瞬く間に広がりました。なにしろ元は本物のお花ですから、生花と見間違うほどの美しさです。
現在では、その技術を学ぶスクールもお見かけします。お気に入りのお花をこの手で加工できたらどんなに素敵でしょう。しかし、その繊細な風合いとみずみずしさを醸し出すことはとても難しく時間もかかります。特別な思い入れがない限り、プロの仕上げた完成品を資材屋さんなどで購入することをお勧めします。
種類も豊富で、外国産、国内産と様々です。メーカーにより花の手触り、丈夫さ、風合いなどもかなり差があり、高級品から普段使いまで多種多様です。お気に入りのブランドを見つけて、用途によって使い分けると良いでしょう。
現在プリザーブドフラワーの中で最もポピュラーなものは薔薇です。色、形、大きさと実に多くの種類がみられます。しかし、その他の花材も年々研究が進み、プリザーブドフラワーとして資材屋さんを賑わせています。
ガーベラ、あじさい、ジャスミン、ピンポンマム、フレンチマリアンヌ、カトレア、カーネーション、デンファレ、カラー、ブルースター、ケイトウ、チュウリップ! そして枝物、葉物、実物まで! そんな数え切れないほどの花材を見てしまったら、どんな素敵な作品を創ろうかと期待に胸ときめくに違いありません。
また、期待に心を躍らせるのは花材だけではありません。リボン、装飾品、ピック、花器などなど、あなたの美的センスを刺激するサブの資材も豊富です。特にこだわってフランス製リボンばかりを揃える方もいらっしゃるくらいで、やはり質の良い素材とハイセンス+真心で創られた作品は一目置かれます。
こうして吟味された素材を使いワイヤー、グルーガンその他を駆使しながら素敵な作品を創り上げていきます。ここがちょっぴり生花と違うところかもしれません。まるで工作のよう・・・とおっしゃる方もいらっしゃいます。
しかしその制作には、簡単なアレンジメントから高度な技術を要するブーケまであります。フラワーアレンジメントの知識も必要です。基礎を踏まえ、それを超越したアート作品までいろいろと楽しむ事ができるのです。
また最近のトレンドとして、このプリザーブドフラワーがブライダル業界にも広く取り入れられています。生花のように鮮度を気にする事なく何週間も前から余裕を持って準備することが可能です。プロに依頼するのはもちろんのこと、ご自分で創られる方、手づくりしてプレゼントされる方・・・それぞれ気軽に楽しめます。
挙式後もその思い出と共に末永く保存可能な理想の素材、プリザーブドフラワー。まさにブライダルにもぴったりなお花と言えるでしょう。
手先を動かし集中して物を創る。
日頃の喧騒から遠ざかり美しい物に触れ感性を深める。
忙しい50’s の優雅な息抜きに、月に一度くらいお許し頂いてもよろしいのではないでしょうか?
素敵なお花でアンチエイジング。
あなたもぜひチャレンジしてみてはいかがですか?
2010.12.13