おいしい脳のサプリメント!

チョコレートにはいろいろな想い出がある。子供のころは「ロッテ」のガーナ、ラミー、バッカスチョコレートが印象深い。ガム屋さんの「ロッテ」がチョコレートを売り出し、歌手の九重祐三子さんを起用してガンガンCMを打っていた。 新しモノ好きのわが家は、この3種類のチョコレートをかかさず買っていた。そのあとに「ヨーロッパをとろかして150年」のキャッチフレーズとともに「スシャール」というスイスの板チョコが上陸して、今までにないクリーミーなおいしさにやられてしまい、ニキビが出るのを気にしながらも毎日のように食べ続けていた。

ジャン ポール エヴァン チョコ

先日、新宿伊勢丹のデパ地下へ行くと、「ジャン ポール エヴァン」のチョコレートショップの前に長蛇の列ができていた。 カフェに来たお客さんが並んでいるのだとタカをくくってチョコレートを買うために中へ入ろうとしたら、「店内が混んでおりますので」と結局並ばされてしまった。今や高級チョコレートは、そこまでしないと買えないほどのブームなのだ。

 

板チョコ世代の私は、「ジャン ポール エヴァン」の19種類もある板チョコから目が離せない。説明書きを読めば読むほど解らなくなるのだが、なんとか3種類を選びだして買い求めた。

 

しかし、おいしくて高級感があり、健康効果もあるというのだから人気があるのもうなずける。チョコレートに含まれる成分には免疫力を上げる作用、抗酸化作用、動脈硬化予防作用、胃がん予防作用などいろいろな作用があるが、私が一番にあげたいのは脳の活性化とリラックス効果だ。テオブロミンというカフェインに似た成分が大脳皮質を刺激し、集中力、記憶力、思考力を高め、やる気を出させる。また、自律神経を調節する作用があり、リラックス効果も高い。欧米のホテルにはベッドサイドにチョコレートが置いてあることが多い。

スタイリストをしていたころ、撮影日前には食事もとれないほどのスケジュールのなか、バッグに必ずチョコレートを忍ばせ、疲労と緊張で頭がクラクラしてくるとチョコレートをひとかけら口にほうり込んで乗り切っていた。チョコレートを食べると、瞬時に緊張感がほぐれて活力が湧き、また仕事に集中できるのだった。

 

いつも私のそばにはチョコレートがあった。50歳を超えたこれからは、 チョコレートを脳と心のサプリメントとしてあじわっていくのもよいかと思っている。

 

 

2009.12.2