ごぼうを味わうかりんとう!

少し前の話だが、ラジオを聴いていると、あるDJが番組中に「ごぼうかりんとう」を食べて「おいしい!おいしい!」と感嘆の声をあげていた。彼が私の大好物の「ごぼうかりんとう」が好きだと聴いたときはうれしかったが意外でもあった。なぜなら、彼は三十代の男性だからだ。

ごぼうかりんとう

私は今まで、年上の女性の友人への手みやげに、かりんとうをよく持って行って喜ばれていたのだが、ごぼうなどの変わり種のかりんとうは若い男性やヘルシー嗜好の女性にも喜んでもらえそうだと気づいたわけだ。

 

私はかりんとうの中では「ごぼうかりんとう」が好き。その中でも豆腐や豆乳の加工品をいろいろと作っている茂蔵の「豆乳入りごぼうかりんとう」はじつにおいしいと思う。ごぼうの香りと美味しさがダイレクトに感じられ、そこに豆乳の健康的な味と唐辛子のピリリとした刺激が加わって、たかがかりんとうとは思えない完成された美味しさになっているのだ。

 

先々月、妹の家に遊びに行った際のおみやげに、この「豆乳入りごぼうかりんとう」を持って行った。妹一家は少し前までは、マクロビオテックに凝っていたり、ごはんは土鍋で炊き、魚は遠赤外線のグリルで焼く、というけっこうなこだわり派なのだ。だから妹の家への手みやげには、頭を悩ませるのだが、あのDJの感嘆の声を思い出して、茂蔵の「豆乳入りごぼうかりんとう」を手みやげにした。

 

すると後日、妹と姪から「『ごぼうかりんとう』美味しくてハマっちゃった!」と、喜びのメールが入ったのだ。自分がほんとうに美味しいと思っているモノを、薦めた相手に気に入ってもらえることは、なかなかうれしいもので「また持って行くね!」と妹と姪に約束をした。

 

しかし、その「豆乳入りごぼうかりんとう」が、いつも買いに行くとなり町の「地産マルシェ」というお店に一つもないのだ。売り切れたのかと、そのときは諦めて帰り、その後も、となり町へ行くたびにお店を覗くのだが、いつ行っても見あたらなかった。

 

豆乳かりんとう

そんなある日、職場の同僚が「お豆腐屋さんで買ったのよ!」と茂蔵のスナック菓子を持って来たので聞いてみると、茂蔵のお店が吉祥寺駅のそばにあるという。それならば、是非とも行きたいと思っていた矢先に吉祥寺へ行く用事ができ、帰りに寄ったのだが、もはや閉店時間でシャッターが3分の2ほど閉まっていた。諦められない私は3分の1だけ開いている隙間にかがみ込んで「『ごぼうかりんとう』ありませんか?」と聞いた。お店の人はシャッターを開けてくれて、「今出ている『桜かりんとう』が終わったら『ごぼうかりんとう』が出ます」と「桜かりんとう」を持って来てくれた。そのきれいな桜色のパッケージに惹かれて、桜の季節限定の「豆乳 桜咲くかりんとう」を私は買って帰った。

 

「桜かりんとう」はパッケージに書かれたコピーどおり、淡い桜の葉の味と香りが爽やかな品の良い美味しさだった。しかし、季節限定の「桜かりんとう」もいいけれど、やっぱり「ごほうかりんとう」への思いは募るばかり。

 

茂蔵さん!どうか「豆乳入り ごほうかりんとう」を一年中休まずに作ってください! 待ってます! あぁ、あのごぼうの美味しさを、早く食べたい!

 

 

2012.5.1