ウォーキング対策!

9月に入り、朝晩の暑さは少しはやわらいだが、昼間は猛暑日一歩手前の暑い日が続いている。今年の暑さのピークは8月中旬からやってきた。朝方からジリジリと太陽が照りつけ、日陰の少ないアスファルトの道路は、まるで熱したフライパンのようだった。私は毎日自宅から職場までの道のりを朝は25分の超早足で、夕方は30分のまあまあ早足で歩いている。いくら歩くことが好きな私でも、この暑さではいい加減いやになってしまう。

 

夏のはじめのころは、カラダが暑さに慣れずにあまりにも辛かったのでバスを使っていた。朝、冷房の効いたバスで汗ひとつかかずに職場に入れるのは、大変魅力的だった。しかし、朝バスに乗ってしまうと、仕事を終えて疲れきった帰りの時間は、当然のことのようにまたバスに乗ってしまい、ウォーキングの機会を逸してしまう。やはり、朝の一番元気なときに歩かないのはカラダにとってマイナスなのではないか、と気をとり直してウォーキング通勤を再開することにした。

 

いったんやめていたことを始めるのは大変だった。毎朝バス停に足が向きそうになり、「歩くヨ!」と自分にいい聞かせる。一番ウンザリするのが顔に汗をかくことだ。朝とはいえ30度近い気温のなか、25分間を全速力で歩いていると、全身汗びっしょりになってしまう。冷房の効いた部屋の中で衣類を着替えれば、カラダの汗はほぼ止まってしまう。ところが、頭と顔の汗はなかなか止まらない。お化粧は剥げ落ち、ゆでダコのような真っ赤な顔から汗がダラダラ噴き出しているのだから、みっともないったらありゃしない。

 

しかし、日本の夏は長いのだ。何週間か休んだだけでも再開するのが大変なのに、7、8、9の3ヵ月もの間、ウォーキングを休んでしまうよりは、この暑さをなんとかしのいで続けていく方がカラダのためにはいいに決まっている。

 

そこで思いついたのが、保冷剤を駆使することだ。もともと熱中症対策で、首の後ろにケーキの箱に入っているような小さな保冷剤をハンカチでくるんで巻きつけていた。これだけでも、かなり暑さをしのぐことはできるのだが、これだけでは足りないのだ。

保冷剤

夏の前に通信販売で、タイル状のシートになっていて、冷凍しても硬くならない保冷剤を買っておいた。好みの大きさに合わせて、保冷剤の入ったタイルとタイルの間のビニールの部分に、ハサミを入れて切り分けて使うのだ。この保冷剤シートを首と頭に巻き付けたら、体温の上昇をかなり押さえられるのではないか、と思った。

 

首用と頭用に一列づつシートを切り離し、首用は中央に普通の保冷剤を重ねて置き、ハンカチで包んで首に巻きつける。首の後ろの所を冷やすのは重要なので、保冷効果の高い、普通の保冷剤との重ね使いにした。普通の保冷剤はカチカチに凍ってしまうが、凍らせても硬くならない保冷剤シートと重ねると肌への当たりが軟らかくなって、冷たさも長持ちするのだ。

 

頭用は細長く切り離したシートを、薄手のハンカチに包んで、いつも被っている黒い帽子の裏側のツバと頭部の間に縫いつけてあるテープの内側に挟み込んだ。首用は以前からやっていたことの発展型だから、効果的なのはわかっていたのだが、この頭用が思っていた以上に大正解だった。保冷剤シートを挟み込んだ帽子を目深に被ると、額から耳の上の辺りがギュッと急激に冷やされて、気分がシャキッとするのだ。

 

聴いた話だが、前頭葉を刺激すると覚醒効果があるそうだし、前頭葉の血行を促進することで鬱症状も改善するそうなので、朝の眠気や鬱々とした倦怠感を吹き飛ばしてくれるのだ。勿論、顔と頭の汗は押さえられるのだから、まさに一石二鳥、三鳥の効果だ。

 

そして、もうひとつ夏のウォーキングに欠かせないのが5本指の足カバーだ。頭以上に足の裏や足の指の間には、汗をかく。5本指ソックスは、年間を通しておすすめするが、暑い季節には足の甲の部分が空いた、こちらのタイプがおすすめだ。足首や足の甲が空いているとかなり涼しく感じる。「たいして変わらない」という友人に、試しに履かせたところ「こんなに涼しいものなの!」と、びっくりしていたから間違いないと思う。

 

毎年、夏のはじまりのころには、暑い夏を乗り切る気力に欠ける私だが、夏のおわりには行く夏を惜しみ、暑さを惜しみ、残暑をけっこう楽しんでいる。

 

今年も、もうしばらくは、この保冷剤シートと5本指足カバーで残暑ウォーキングを楽しめそうだ!

 

 

2012.9.19