ストップ! おじさん化!

ある夜、いつも通りに歯を磨くと、歯茎から出血した。最近忙しいから、真面目に歯磨きをしていなかったのかもしれない、と反省してその日から丁寧にブラッシングをした。


次の日も、また次の日も、丁寧にブラッシングをしているにもかかわらず、歯茎からの出血は止まらない。以前なら、一日か二日で治っていたのに・・・・ 毎日、洗面ボールにペッと吐きだすと血が混ざっているのを見ると、初めの頃のショックとは違う。


「あ~あ、私、おじさん?」と云う、なんとも情けない気持ちになって来る。気分は、「おばさん」を通り越して、もはや「おじさん」なのだ。

 

ビタミンC

数日後、友人と渋谷で会った。武田のビタミンCの錠剤をドラッグストアに買いに行くと言うので、私もついて行った。 友人曰く、この手の薬は歴史のある大手メーカーのものに限るそうだ。中でも、ビタミンCと云えば武田薬品なのだそうだ。


そう言われて見てみると、パッケージの「ビタミンCタケダ」と書かれた文字の「C」と「タケダ」は同列で、「タケダ」がやけに目立つ。 このデザインは、まさに武田薬品の自信の表れである。「まちがいない!」と確信して、私も買った。

 

風邪のひきかけにビタミンCはよく効くが、最近は健康管理に少々気を入れているので、風邪はめったにひかなくなり、健康面でビタミンC錠のお世話になることは無い。 まあ、日差しも強くなって来たので、シミの予防に。と何となくこの「ビタミンCタケダ」を飲むように日々こころがけていた。

 

ところが一週間ほど経ったある日、歯茎の出血が止まっていることに気づいた。 思いあたるのは、「ビタミンCタケダ」しかない。あわててパッケージの説明書きを読み直すと、「歯茎からの出血予防」と書いてあるではないの! 「ビタミンCタケダ」さん、ごめんなさいね! もう、「健康面でビタミンC錠のお世話になることは無い」なんて言いません。

 

50代になると、予期せぬ身体の変調があるものなのだ。そんな時に頼りになる、お気に入りの薬を見つけておくべきですよ。

 

 

2009.4.22