夏はトマトでのりきる!

梅雨が空け、あついあつい夏が来た! 私が夏に食べたいものといえば、一番にあげたいのがトマトだ。

 

トマトには特別の想い出がある。わが家の子供たちは、幼児の頃から夏休みになると、泊まりがけの農場体験ツアーに参加していた。私は、そこで魅力的な若者たちに出会った。彼らはそのツアーの手伝いをするために来ている高校生とその農場で働いている男女だったが、じつに生き生きと働き、彼らの居るところには笑い声が絶えなかった。空気のように軽やかで素直な心根の彼らに触れるだけで、こちらの心の澱みまでが消えるようだった。

 

農場と新鮮な野菜、そして農場の若者が大好きな私は、上の子供が高校生になったとき、思いきって、ひと夏の間農場で手伝いをさせてもらうことにした。そのときに若者たちに混ざってやらせてもらったのが、トマトの袋詰めと箱詰めをする作業だ。働いている若者たちは、代替わりしても、彼らの心根は変わらず、なんとも楽しい毎日だった。ときどきトラックに乗って収穫したてのトマトをもらいに行くと、真夏の猛烈に暑いハウスの中で、顔を真っ赤にしてトマトの木の世話をしている21歳のAちゃんが笑顔で迎えてくれた。夏の猛暑日には、あのときの彼女の姿を思い出すことがある。休憩時間には、出荷できない形や大きさのトマトの入ったコンテナの中から、一番美味しそうなものを、彼らに選んでもらって食べた。水を飲むよりも、トマトを食べたほうがカラダを冷やしてくれることも、彼らに教えてもらった。

トマト

このあいだ、友人のおとうさんが育てたトマトをいただいた。ずっしりと実のつまったおいしいトマトだった。次の日に近所の家で育てているトマトの木の前を歩いていたら、その家のおばあさんが「よかったら、あげるよ!」といってホイホイホイッとものすごい速さで、赤と黄の小さなトマトをもいでくれた。いただいたトマトはどちらも、スーパーで買ったものとは一味も二味も違っていた。

ミニトマト

私は最近、仕事場にミニトマトを持って行き、おやつに冷えたトマトをつまんで、アタマとカラダをクールダウンさせて「さあ、もうひとガンバり!」と気合いを入れている。

 

トマトの健康効果や美容効果は、いわずと知れているが、美味しいトマトを食べると、肌のくすみが消え、リフトアップして若々しい顔立ちになるのは事実だと思う。美味しいトマトは、味も濃く、栄養もたっぷり入っているので美容効果も高いのだろう。

 

では、彼らに教えてもらった美味しいトマトの見分けかたをお教えします。お尻にオレンジ色の線が放射線状に入った、ずっしりと重いトマトは間違いなく美味しいです。こんなトマトがあったら、氷水に入れて冷やし、包丁など入れずに、かぶりつくことをおすすめします! さあ、おいしいトマトを食べて、あつい夏をのりきりましょう!

2012.8.3