甘い話に、誘惑されて

友人の一人に、食後のコーヒーが出されると「角砂糖はない?」と必ず聞く女性がいる。イラン人の友達に教えてもらった飲み方で、角砂糖をかじりながらコーヒーを飲むとコーヒーの苦みが引き立ってより美味しく感じるそうだ。彼女の角砂糖をかじる姿はエキゾチックでなかなかチャーミングでもある。

 

50代になると、ワインや食事をたらふく食べた後はさすがに胃袋がもたれる。 コーヒーにケーキはノーサンキューなのだが、なにかが欲しい。50代女性の飽くなき食欲は次なるものを求めていた。ふと彼女の姿を思い出し、「おしゃれな角砂糖がいい」と思った。

 

近所のガーデン自由が丘や恵比寿ガーデンプレイスに行く度にちょこちょこ買い求めた。最初に買った小ぶりのブラウンの角砂糖は、外側だけをキャラメルで色付けしてあり、かじったら中身は白く、粒子も細かくグラニュー糖特有のジャリジャリ感がなくてガッガリ。

 

ア・ラ・ペルーシュ シュガー ブラウン

ある日、成城石井で『ア・ラ・ペルーシュ シュガー ブラウン』を見つけた。フランス産、未精製、サトウキビ100%、と書かれている手作り風不揃いの角砂糖。 大きさも形もまちまちの個性的なこの角砂糖は世界中の一流ホテルやレストラン、エアラインなどで使用されているとのこと。そう言えば、このデコボコとした形には見覚えがある。個々の結晶の大きさと堅さは独自製法で、他では真似のできないものらしい。

 

購入して家でエスプレッソコーヒーを淹れた。まずコーヒーを一口、二口と飲み進み、ペルーシュの角砂糖をかじり、コーヒーを口に含む。「美味しい!」。サトウキビ100%のさっぱりとした味がコーヒーの風味を一層引き立て、後味が不思議なほどスッキリしている。甘いものを食べた後のベタベタした厭な感じが一切無い。口の中でキューブが崩れていく時とその後のジャリジャリとした触感がたまらない!

 

50代女性の皆様、食後のコーヒーのお供に『ア・ラ・ペルーシュ シュガー ブラウン』をぜひお試しあれ。ケーキやアイスクリームよりカロリーも脂質も低く、ヘルシーでございます。

 

 

2009.7.8