自然回帰いたします。

先日、半年ぶりに有楽町へ出向く用事があり、ぜひとも購入したいと思っていた化粧水「れんげ」を買った。
「れんげ」は20代のころ、友人のお母様に薦められてしばらく使っていた。その後なんでやめたのかは覚えていないのだが、使用をやめてランコムだ、エスティーローダーだのと他の化粧品を使い、40代からは金箔入りのハーブジェルを使っていたのだが、そろそろ変えたいと思っていた。

 

20代のころに受けた「れんげ」の説明は、今でもはっきりと覚えている。顔はなるべく触らない、なるべく洗わない、ということ。説明を受けている最中になにげなく顔に手を触れたとたんに「やらないように」との助言を受けたので鮮明に覚えているのだが、赤ん坊の肌が柔らかくて綺麗なのは、触れられていないからとの理由からだった。

れんげ 化粧品

生レモンを主成分として作られた「れんげ」は、なめるとレモンの味がして、目に入れば「キーン」と目をあけられないほど痛む。まさにレモン果汁そのものを肌につけているようで、だからこその安心感がある。ウン10年前と変わらない簡素な容器で、140cc入りが940円という価格も納得がいく。

 

私は油性の化粧品は肌に負担をかけると思っていて、真夏の日焼け止めクリーム以外はほとんど使っていないのだが、その考え方のもとを教えてくれたのもこの「れんげ」なのだ。

 

朝起きたらすぐに顔をものすごく簡単にパシャっと水で濡らす程度に洗い、「れんげ」をつける。ストレッチや朝食をとっている間にもう1、2度「れんげ」をつけ、その上に水性の日焼け止めジェルを塗り、粉おしろいを薄くつける。水性のファンデーションも持ってはいるが、なるべく使わないようにしている。外出先で1、2度「れんげ」を化粧の上に重ねづけするので、必要最小限のモノしか塗る気がしないのだ。

 

50代になり、虚飾をやめて実利のあるモノ、肩の力をぬいて自然体でいられるモノ、本当に必要なモノだけを身のまわりに置きたいと思いだした今、「れんげ」を使うことから新たな一歩を踏み出したい、と私は思っている。

 

2010.1.18