Make Up Your Life  - Plus belle, la vie. -

「敬老の日」を前に厚生労働省が発表した日本の100歳以上の高齢者数が51,376人というネットニュースを見て「ウワッー!!」となった。内、女性が万人以上で87%強。フランスはというと、100歳以上の90%が女性で、併せて15,000人という数字が年頭に発表されていた。高齢者人口は日仏両国が肩を並べて、年毎に13倍づつ増えている。あっという間に先進国の平均寿命は90才に突入しそうで、こわーい!!

 

今は、身体に故障がなければ、閉経後も4050年の人生が先に控えていることになるから、 第2の人生、セカンドステージを用意する気にならないと、退屈な粗大ゴミ化する。でも、どうしたらよいのだろう? 仕事や子育てに夢中で、ふと振り返る時間が出来る50歳代に、それこそまだ壮健な時に、第二舞台へのカジきりができたら理想的だ。カーブにさしかかっているから、注意して運転したい。料理でも裁縫でも、庭いじりでも、旅行でも、それは私の得意趣味芸とハラを据えると、学んだり、開発する楽しさが違ってくる。多少でも、より豊かな未来のために!!

10歳の年齢差
10歳の年齢差

今回はフランス大統領オランド(58歳)を囲む2人の女、政治家元内縁セゴレヌロワイヤル(59歳)、ジャーナリスト現内縁ヴァレリートリルヴェイレール(47歳)を語りたい。人当たりがよく、ユーモアの持ち主とされるオランド氏の公式な昔と今の伴侶の共通点は、「Oui」Non」がはっきりとした性格ということだろう。今回登場の二人のきれいな秘密=魅力の秘密は、女がそれぞれ自立している事だろう。左派系だから、高級ブティックでの買い物は極力避けて、一般庶民と同じ様な生活サイクルを心がけている。

 

2007年の大統領選をニコラサルコジーとはじめての女性候補者として争い、破れたセゴレヌロワイヤルと2012年の選挙で大統領の座を得たフランソワオランドは、ENA=国立行政学院)の学生時代からずっと一緒で二人の間には、弁護士になった長男を筆頭に4人の子供がある。「結婚」という形式より「愛」が大切な二人は、社会党の同志であり、子供の父と母でもあった。30年の公私を共にした。2007年の選挙の時、3つに勢力分派していた社会党を一つにまとめて、ロワイアル支持の合意を取り付けたオランドが、表向き自分の内縁の女房の支援をしていた。実はその前年2006年頃から、人の別れ話は加熱していた。大統領選直前に二人の正式別居報道があったが、それは、もし彼女が当選したとしても、オランドはエリーゼ宮で一緒に住まないという前宣言だった。

大統領に当選したサルコジーの方も、すったもんだの大騒動離婚の末、すぐ結婚を発表したりで、幸い陰にまわされたオランドは、騒がれないでトクをした。2012年、両親を同じくする兄弟達にしてみれば、母の後、今度は父が大統領候補であり、母以外の女性ヴァレリートリルヴェイレールと未婚まま同棲していた。ヴァレリーはTVダイレクト8チャンネルで政治番組を担当していた。2度の離婚、人の子供の母親である。出会いは2000年頃らしい。オランド大統領立候補宣言の後、彼女はジャーナリストとしてParis MatchTV等全ての仕事をおりて、オランドの地方遊説を伴う選挙戦に同行して、度々カメラがその様子を捉えて報道した。カールした長い髪の落ち着いたきれいな女性だ。それに、つい最近迄我々と同じように普通の店で洋服や化粧品を買ったりしていて好感度を上げた。

G8でミッシェル・オバマと
G8でミッシェル・オバマと

サルコジー内閣の当初は、ロレックスの時計がどうの、女性大臣が舞い上がってデオールのドレスを着てグラビア雑誌に登場したりで、その成金根性をブリン、ブリン(=俗物)と皮肉られた。即決即断で良く動き回って働いたが、結局、世界恐慌による経済立て直しが出来なかったのが社会党への追い風となって、オランドが第24代共和国大統領当選。2012年5月15日エリーゼ宮入りした。フランス中が、正式には妻ではない女性ヴァレリーとエリーゼ宮に居るのを黙認している。夫人待遇を受けて、彼女専用の秘書2人、運転手名、その他を抱える。英国への公式訪問は同伴せず、G8のアメリカへはFirst Girl friendとして同行。外国賓客との食事は同伴。どうもややこしい儀典課の線引きが行われているようだが、大統領は「結婚」という形式を現時点では避けている。

大統領選の2週間後、定員半数の上院議員選挙があった。セゴレヌロワイヤル候補は、社会党の候補者が居る地盤へ割り込んで党推薦を受け、「当選したら、上院議長の席が自分には適任である」とまで発表して、皆が鼻白んだ。大統領選挙中には、オランド候補応援演説をして、一緒に写真に収まったり、今度は大統領に当選したオランドから、彼女への推薦文を出させたり、別れたと言いながら表向きはいつも仲良く接触があると思わせるような写真が出回るのに業を煮やしたヴァレリーは、ジャーナリストお手の物、Twitter上で“地方選挙で同じ社会党候補の地盤を荒らすセゴレヌのやり方はフェアーではない。対抗馬にされてしまったファロルニ氏を私は応援する。と書いから、すぐマスコミ中を駆け巡ったニュースに、男ジャーナリストは女の嫉妬と喜んだ。こういう下らぬ事が、案外大統領の評価に影響を及ぼのだ。「元」と「今」の内縁関係の調整をおろそかにした報いだろう。強引なセゴレヌへ市井の反発が起こり、おかげでファロルニ氏が圧倒的優位で当選し、自己過信しすぎたセゴレヌ落選。ヴァレリーのせいで母が落選したと悔しがったオランドの長男は、ヴァレリーが滞在するエリーゼ宮では、今後、我々兄弟は父に会わないとやりかえし、ウォーターゲイトもじりTweetgateとやじられた。

地球上の自然環境も、人のモラルも、ハイスピードで変化している。現在40歳代以上は、インターネットのない青春時代をゆっくりと生きて来られた。幸せな事だったかもしれない。こんなにハイスピード時代だが、せめて、出来る範囲で女の「美」をみがいて、第二人生の舞台扉を開こう。

 

エル誌の表紙なった
エル誌の表紙なった

 

 

 

 

 

2012.9.25