ナチュラル美人

できるならば、友人仲間にいれてもらいたいほど惹かれる女イザベル・ユーパー。2009年度第62回カンヌ映画祭で、名誉ある審査委員長をつとめた。そのとき彼女は、身長160cmの細い身体にデイオールの豪華ドレスで赤絨毯に立ちカメラのフラッシュを受けた。


エレガントで、変に気負わず飾らずクールな女優だ。普段はラフなジーンズが似合う。女っぽさを売り物にしないし、余計なおしゃべりもしない。 素っ気ない“パリジャンヌ”という感じ。以前「ピアニスト」で女優最優秀賞を獲得したが、エキセントリックな雰囲気の女性を演じたら絶妙だ。


ただ今54歳、26歳を筆頭にした3人の子供の母である。ご主人は監督や舞台をやっているが、彼女の方が俄然売れている。

 

香水はゲランのl’Heure Blue を気の向いた時につけるだけ。撮影以外の普段の生活では、ほとんどメーキャップをしないし、髪もブラッシュするだけ。

 

運動も好きではないから、ヨガを勧められているが、そのうちにと思うだけ。ただ良く歩く。がんがん歩く。階段はエレベーターを使わず、歩いて上り下りする。疲れたと感じて時間ができた時だけ、パリで1時間の全身マッサージをしてもらって筋肉をほぐす程度。何事も自然体で、もともと健康に生まれついているようだ。

自然な化粧の秘密は、いつもバッグに入れているLaura Mercierの2色コンパクト。ファンデーションより自然に仕上がる。 マスカラは撮影の時しかつかわない。敏感肌ではないが直射日光にあたるとすぐソバカスがでるので、薬局で買える日焼け止め乳液 Anthelios XL 50+(La Roche Posay製)でほぼ一年中肌を保護している。

 

下地は全てBIO化粧品から適当に選んでいる。洗顔後の肌や髪が乾燥していると感じる時はNuxe製のオイルをつける。

 

実はこの私も、友人から聞いてこの万能オイルを使っている。薬局で14€で買える。顔や首筋、髪等、どこにつけても、さらっとしていてべとべとしないのが良い。

日本にも代理店があって、インターネットで買えるのだと聞いている。アイシャドーはShu Uemura。TVやグラビア・インタビューも「彼女は素顔かな」と思わせる時が多いから、ことさら高級品を使うわけでもなく、種も仕掛けもない人のようだ。

 

前向きに、そして自然に生きているのが、彼女の魅力になっている。

 

 

2009.9.11