バラ色の頬でいたい  クレール ・ケーム Claire Keim

日本ではほとんど知られていないだろう女優・歌手クレール。女の一番美しい38歳。

フランスのTVや女性誌ではおなじみだが、話題をさらっためぼしい映画出演もヒット曲らしいものもない。元サッカー選手ビゼンテ・リザラズとの間に5歳になる女の子がいる。歌手になるため学業を16歳で放棄して、いきなり映画のオーデイションで抜擢された。高校卒業資格を取らなかった事が、胸に何時も絆創膏を貼っているような、自分の「くい」として残っていると正直に言っている。父は知られた建築家、母は歯科医で、パリから北へ40kmの中世の歴史濃いサンリスの町で産まれた。シャンテイーイ城から遠くない街の外は森林が続いて緑に抱かれ、TVのない、音楽の流れる家で成長した。

伴侶はバスク地方サン・ジャン・デ・リュズ生まれ。ルイ14世がスペインからの花嫁マリー・テレーズ姫を出迎えた街、今も大西洋に面したリゾート地として知られ、彼等のセカンドハウスも海辺のこの町にある。

そのせいか、自然環境の破壊には敏感で、ニコラ・ユロ財団(国連で認証されている環境、教育保護)のメンバーとして活動を続けている。

絶滅危機の白ザメ捕獲禁止運動や、アマゾン水系シングー川に建設されるベロ・モンテ水力発電ダム建設が、世界遺産の天然資源破壊であり、太古以来の居住地を追われる周辺民族救済を求めて、ブラジルまで出掛けている。結局ダムは、当初の半分の規模と言っても世界3位の大工事が始まり2019年には稼動する予定だ。

 

クレールは、きっと同世代でオスカーを手にしたマリオン・コチアのような大女優にはならないかもしれないが、息長く徐々にキャリアを積んで行くタイプらしい。

”女優として、もっと野心を持つべきかも知れないが、その前に家族生活を大切にしたい。それが、私の心の平安につながっている気がする”

”女優とか歌手という職業に時々こわさを覚えます。現実から遠ざかり、浮かれて真実が見えにくくなるのではないか?「地に足をつけて」といつも自分に言い聞かせている”

*朝一番に何をしますか?

→カフェを呑み込んで、娘に身支度させながら、サンローランのle touche éclat (=ファンデーションの類)を目の回り、小鼻わき、唇周囲にポンポンとつけてのばす。約束がある場合は更にエスティローダーのDouble Wearでカバーする。(3)

*シャワー石鹸は?

→Pain Surgras (Rogé Cavaillés) (1)(フランス皮膚科医師も推薦する)

*メイクアップベースは?

→皮膚になるべく色々つけないようにしている。特別な時には資生堂の Bio-Performance super Rénérante intensive。ピンク色のクリームで、香りも容器も大好きだわ。(2)

*美しく見映えする工夫は?

→頬へ赤いブラシュをすること。まるで海辺のジョッギングから戻ったばかりのように健康そうに顔色が映えるの。Le blush Crème de NARSが、自然な感じで私にぴったり。 ( メイクアップアーティストのフランソワ・ナルスが資生堂の援助で20年前に会社設立。主にメイクアップ商品にマドンナ等のアーティストファンが多いという。)

*髪の手入れは?

→バルバリ産(エジプト西部から大西洋岸アフリカ北部地域の古名)のめずらしいいちじくオイルで髪パックをする。シャンプーのあと特に毛先のカールが枝毛にならない様に念入りにします。

*香水は?

→サンローランのParis。12歳の時プレゼントされて以来、プルーストのマドレーヌのように、いつまでもかわらないの。(6)

*太陽は友達それとも敵?

→陽焼けにはかなり気をつけています。OENOBIOL Soleil Intensif錠剤を服用して、皮膚には陽焼け予防Flouide Anthelios XL 50+( Roche_Posay)液をスプレーしておけば、きれいなアプリコット色が長もちする。(5)(1)


*シルエットを保つ秘密は?

→自転車を乗り回すのが大好きだし、パリのアパートの出入りは4階まで毎日階段を登り下り。

*お嬢さんは?

仕事で留守にならざるを得ないときは、毎日、同じ決まった時間に電話をして、その日した事を聴きます。世の中の働く女性たちは皆、子供が寝入ってから帰宅をするのは、つらいと思っています。その分、仕事の無い日は、一日中子供のためにだけにすごすようにしています。

*ご主人とサッカーを観覧するのか?

私は、サッカーにほとんど興味がないから、彼がTV試合を見ている時などは、私はそばにすわっていても、いつも持ち歩いているノートに興味本位のメモを書いたりしている。それが、音楽を作るのに役立っているの。音楽は気持ちを楽にして、力をくれる。哀しい事、喜び、つらい事、私は音楽ぬきでは生きられないわ。

 

 

2014.5.15