Givebox/これぞほんとのリサイクル!
From ラ ムウエット
誰のうちにでも長いあいだ押し入れにしまったままで使わない物が溢れているはず。フリーマーケットに出すのには傷がある、でもこのまま捨ててしまうにはもったいない、そんな不要品は私にとっては不要品、だが意外にも他人にとっては探し物な事も多々。
そういう使っていない物を不思議な箱Giveboxに入れて有効利用しましょう!という活動をドイツのスタイリストAndreas Richterが2011年に始めた。そして今、ヨーロッパやアメリカの街角でGiveboxの設置がその地域の運動として色々な形で広まって来ている。
コンセプトは町の人通りがあるところに屋根付きの棚 Givebox を設置してその箱を人目に触れるように飾る。そして、そこには各自が必要でないけどまだ使えるものを入れて置くだけ。
その不思議な箱は誰でも開けられ、まだ使えるけどいらない物を箱に入れたり、箱の中に入っている物で必要だと思う物を各自が自由に持ち帰り、使う事が出来るというのが基本なのだそうだ。この運動はオランダでは大手百貨店 waarmarks がスポンサーになりこの店が無料配布したチャック付きの半透明ビニール袋を各家庭に配り、ゴミ捨ての日には、その袋の中にまだ使えるけどいらないものを入れておいて、誰でも好きなようにその商品を持ち帰り再利用が出来るようにしている。
アメリカやカナダでは使っていない電話ボックスを本棚にしていて、誰でも読み終わった本を入れ、その本棚のなかから読みたい本を自由に持って行く事が出来るミクロ・ライブラリーが出来ている。日本の駅のホームのゴミ箱も分別ゴミ箱の脇にこんなミクロ・ライブラリーが出来れば結構利用者がいるのではないのだろうか?Givebox の管理はその近くに住む人が Givebox の里親になり時々その中身をチェックするだけでいいのだそうだ。
ただ一つこの Giveboxには6ヶ条がある
譲る人
1-未だに使用できる状態の物を譲る事
2-誰かに使ってもらえるという喜びをもち、その見返りを望まないこと
3-政治および宗教的な色合いのある物は譲らない事
譲ってもらう人
4-本当に必要と思う物だけをもらって行く事
5-品物に多少の破損や傷があったとしても譲ってくれた人に感謝の気持ちを持つ事
6-フリーマーケット出店のためのストックとして持って行かない事
ということで、粗大ゴミの貴方のご亭主をこのGiveboxに入れるのは条約違反とのことです。
2013.11.21
ラ ムウエット
フランス北部/ノルマンディー在住の日本人
趣味は読書とインテリア、壁塗りとペンキ塗り。
19歳の娘がいる。