「ベジバーと市場が好き!」

ニュージーランドからオーストラリアのメルボルンに来て早や1ヶ月が過ぎた。世界的記録をもつ引越し魔の私が、引っ越してまずやることは美味い店の食べ歩き。高くて美味いのはあたりまえね。だからそういう店にはあまり感動しない。でも安すぎて美味いのもちょっと怖い。どんな材料を使っているかわからないし、不味さ、古さをごまかすために大量の化学調味料などを使っている可能性があるからだ。

 

メルボルンにはほどほどに安くて美味い店があるわ、あるわ。でも毎日食べ歩きをしているが、日本食の店には安くて美味いところがまずない。なぜって、経営者もシェフも日本人ではないからよ。たとえ日本人でもプロとはいえない。腕のいい日本人板前が簡単にビザをとって来れないんス。移民局もバカだね。 観光客の呼び物を考えたって、優秀な外国人シェフが必要じゃないよ。自国の料理なんてロクなのがないんだからサ。

 

感動したのはベジバーというベジタリアン店。ここには菜食でない人もかなり来ていて、かなり美味いし商売繁盛している。オーガニックは使っていない点が経営者の賢いところ。そんなことしたら安い料金じゃやってられないもの。でも菜食というだけで健康食のイメージがあるから、それでごまかせるわけ。

 

ああ、私もオーガニック店なんてやらないで、この手でやっていたらもっともうかっていたかも。なんせオーガニック食品の高いこと高いこと。ニュージーのほうがむしろ安かった。オーガニック一辺倒だった私もここへきてついに挫折。いまや70パーセントの食品は安い市場で買ってしまう。

 

市場の活気がたまらなく好きなの。活気をとるかオーガニックをとるかで毎日悩んでいるが、 いまのところ外食に全身全霊ハマっているし、資金の大方がそちらに流れているので、自分で作るほうの材料は活気をとることにした。

 

でも穀類、豆類、調味料に関してはオーガニックなので、人気の菜食店に負けない、比較的安価で美味いレンティルカレースープを作ってみた。

 

□■レンティルカレースープ■□

<材料:約6人分 >

A) レンティル、大麦、そば、その他比較的火の通りやすい豆類や穀類、何でもよい。 米は合わないので避ける。レンティルは味が出るし、大麦はプチプチとした舌触りがよいので、ぜひ入れたい。

分量はレンティル、大麦が多めで、あとは少しずつ。レンティルを除いて他のものはひと晩水に漬けておくと早く火が通るし、体にもよい。ぜんぶでカップ3杯ぐらい。

B) 玉ねぎ(大1個)・・・粗みじんに切る

C) ニンニク(大3かけら)・生姜(直径2センチぐらいのものをひとつ)・・・それぞれみじん切りにしておく

D) にんじん(中1本)1センチ角のさいのめ切り

E) 調味料とスパイス:クミン小さじ1、クローブ4本、月桂樹の葉3枚、タイのカレーペスト小さじ2~3、 塩(適宜)、コリアンダ(香草)の葉(根の付いたもの)8本ぐらい、良質の油(適宜)

 

<作り方>

1. 玉ねぎとニンニク、生姜を中火で炒める。

玉ねぎが透きとおってやや茶色がかったら弱火にし、フライパンの一部を空けて、油を大さじ一杯ぐらい足し、そこにクミンを入れ、クミンが泡立ってきたら全体と混ぜてさらに数分炒める。

2. 水に漬けておいたAとレンティル、1を鍋に混ぜ、水が材料の5センチ上にくるぐらいに調節。

さらにクローブ、コリアンダの根と茎の部分(これが味の秘密兵器)、月桂樹の葉を足し、蓋をして火にかける。

3. 焦げないように時々かきまわし、沸騰したら人参を足し、この時点で水の量をトロッとなる程度に調節し、さらに沸騰したら蓋を取り、弱火にして時々かきまわす。

4. 材料に八分ほど火が通ったらカレーペーストと塩を、辛さや塩加減をを見ながら加えていく。

生のコリアンダが手に入らない場合は、ナンプラーや無添加の調味料をなどを入れると味が出る。カレー粉を多少加えてもよい。5. 盛りつけるときに、残ったコリアンダの葉を刻んで好きなだけのせる。

6. ここでモひとつ秘密兵器。火からおろす直前にニンニクと生姜を少々すりおろして加えると、さらに風味がでる。

2009.0409