いよいよ更年期~HRTのスタート(2)~

全メノポーズ世代の1.5%という先進国では異例のわずかな女性がHRTを行い、そしてかなり快適な生活を送っている(はずの)日本。私の場合は頭の重さ、肩こりに腰痛という疲労と似た症状だったため、もしかしたら規則正しい生活や、漢方で乗り切ることはできたかもしれない。 もちろんHRTに踏み切る前に試してみたことはいくつかある。

 

まず、良いといわれている中でも有名な大豆イソフラボン。有名なだけに商品も多く、価格もまちまち。 そこで価格は少し高めだったが、吸収がよくなおかつ肥満にも効果大というアグリコン型イソフラボンのサプリメントを三ヶ月続けてみた。 聖マリアンナ医科大学病院でも更年期治療に使用されているという「イソラコン」(ニチモウバイオテックス/120錠・9000円 90錠・5985円)という商品だ。 でも、残念なことに納得できる顕著な効果という意味では期待はずれだった。やめてみたら気づくこともあるかもしれないと思ったが、それも実感できずあっさりとやめた。 次に「ルビーナ」(武田薬品)/180錠・2300円)を薬局で買ってみた。一ヵ月半は飲んだだろうか。これもリピートする気持ちにはなれず・・・。

HRTの目的はさまざまで、私の場合だと、とにかくイキイキと動きたい!重い頭や肩、腰などを持て余すたび、 「もう若くないんだから」という声が聞こえてきそうで気持ちまで下を向いてしまうのが、とにかくいやだった。 ホットフラッシュで突然滝の様な汗が流れだして、会議中に困ったという先輩の話を聞いたこともある。 何もする気がしなくなって・・・

 

というのも、私が恐れる症状のひとつだ。これがきたらHRTをしよう、という意欲もなくなってしまいそうな気がした。 あと、日本は性に関しても最も遅れている国だと思う。不妊などでクリニックに相談に行く女性はあるだろうが、SEXの悩みを病院で・・・ というのはたぶん考えられない。メノポーズ世代では、病院どころか友人同士でも話し合えるとは思えない。 けれどアメリカのTVドラマなど見ていると、彼女たちならきっとメノポーズ世代に入って、パートナーとの関係が「なんかおかしい!」 と感じたら即行、クリニックに走り、その悩みをガンガンと打ち明けるんじゃないかと思ってしまう。

 

健康面と同じくらい、女性として輝いていたいという思いは「気にしないフリ」をしてはいけない。メノポーズ世代にはとても大事なことだと思う。 なんにせよ、HRTと長く楽しく付き合っていくためには「目的をはっきりさせ」「どうしても試してみたい」という意思を持ったうえで、自分に合ったクリニックを選ぶ、というのが第一ステップだと思う。 目的がはっきりしていなければ、HRTを指導してくれるはずの医師から、やんわりと拒否されてしまうようなことが往々にして起こりうるからだ。

 

クリニックのHPでは、「HRTができない人」というリストがあげられている所もある。女性特有の癌を治療中の方だけでなく、子宮筋腫もその中に入ることが多い。 私は筋腫を持っているので、そういうクリニックはどんどんパス。 HRTについて前向きで、説明が細やかで、できれば女の先生がいい・・という希望の中から私は一件のクリニックを選び出した。

 

 

2009.12.7