あの日に帰りたい

ユーミンのコンサートに行った。大きな木箱のコンテナが開いて、クラシックな深緑のドレスにつば広の帽子のユーミンが、これもクラシックなピアノを弾き語りながら登場。オペラのようにドラマチックなオープニング。世界中を時間旅行に旅立つユーミンは、ドレスからセーラールックまで、さまざまなファッションで登場した。

 

本人いわく「ちょっと太っちゃってミニスカートが全然似合わな くなっちゃって・・・。 周りは気を使ってくれて、そうとは言わないけど、私は分かってる・・・ 目隠しにスカートの裾にフリンジをつけたりして・・・」シルバーのスパンコールのキラキラ・ミニドレスのフリンジを軽快に踊らせて、元気いっぱいのユーミンの姿は昔と少しも変わらない。私と一学年しか違わないはずなのに、高いヒールの靴でステージ狭しと歌い踊るこのパワーは何だ!

 

客席も大興奮。ユーミン世代の観客は総立ちのタテノリ。 スローな曲を間に適当にはさみ、息を整えてる風のユーミン。「今のうちに座って足腰休めておいて下さいよー」とステージから同世代に気遣う。 夏に行ったこの時のコンサートは前から6番目の席で、細部まで良く見えた。楽しそうに話す表情はクルクルと良く動き、可愛い。 私、グループサウンズ以来、30年ぶりにステージに向かって手を振っちゃいました!

 

この時はステージに近くて楽しかったけど、全体がさっぱり見えないこともあって、10月に入ってファイナル直前にもう1度行った。 今度は1階席の中程なので舞台美術も大いに楽しんだ。 ユーミンは、この長いツアーにもかかわらず相変わらず元気いっぱい。 ミニスカートのあのフリンジが取れて、ますますシェイプアップされている。 「昨日は点滴うちまくりで・・・」ステージに臨んだと言うから、勿論陰では相当な努力をしているに違いない。 だってもう20代ではない、更年期世代なんだから。だけど、それをみじんも感じさせない元気と若々しいスタイル。 同世代のユーミンがツアーを続ける限り、私もオバサンなんかになっていられない。

 

 

2009.11.1