ドキドキ クルクル ワクワク

いよいよベリーダンス発表会の出番が近づいて来た。舞台の袖からまばゆい光のステージを覗き見る。ピンクや紫の照明の中、スモークがたかれ、なにやら怪しい雰囲気。私たちの前のダンスが終わって、かぶさるように曲が始まった。この瞬間のために5ヶ月も練習してきた。特にこのひと月は週3回のレッスン。フリは全部入っている。細かい動きも確認済み。
大丈夫! 今だ、出て行け!

 

先生に注意された通り、大げさなくらいな笑顔で3階席の一点を見上げて踊る。顔は完全に固まってしまった。笑っているのではない。口が横に引けたまま、解けないのだ。最後の最後まで、上手く出来なかった箇所もどうにかクリアして、手に持った大きいベールを踏んづけることも、手から外れることもなく、最後のステップに。顔を引きつらせたまま両手を上げてクルクル回る。右手を上に、左手は横に、両手を直角に上げ、右のつま先をチョイと前についてポーズを決める。終わった・・・。舞台の袖に下がると一気に力が抜けた。
最初はどうなることかと思った発表会も、参加して本当に良かったと思っている。やり直しのきかない3分半の初舞台は、全身の血液が全て入れ替わったのではないかと思える程の新鮮な緊張感に満ちていた。みぞおちからおへそまで見える衣装は、それなりに腹筋を意識して多少の良い効果をもたらしてくれた。初めての舞台メイクは知らなかった別の私に会わせてくれた。腹筋などの軽い運動、適度は緊張感、初めてのワクワク体験・・・。全てはメノポ世代の私たちが、これから重ねる生活にどうやって取り入れたらいいのかしらと思う健康の秘訣ばかり。

 

それでも出来上がってきたDVDや写真を見て反省しきり。あ~ぁ。もっと上手く踊れてるはずだったのに。ナニ、これ?! 次のステージはもっと・・・! この向上心こそがカラダに効くのです。

2010.05.24