見られる手・魅せる手

30代半ばの頃、手の指の節がゴツゴツして来たと感じた。それからはマニキュアを欠かさない。爪楊枝の先をカッターで少し切って、マニキュアをつけながら点をつなげるとお花になる。そんな風にデザインを考えながら自分流のアートも楽しかった。ところが50過ぎた頃からアートはおろか、マニキュアも塗りにくくなった。メガネをかけて甘皮を切るのもめんどくさい。

 

そんな頃、歩いて行ける距離にサロンが有ることを知った。それまではネイルサロンはなんだか贅沢だと思っていた。第一、ネイルは趣味と公言するほど好きだったし。

 

プロの手入れは仕上がりが断然違っていた。手際よく甘皮を押し上げて処理していく。数十分間、指先をつままれているだけで、リラックスして手のコリもほぐれていく。これはいい。

 

ネイルサロンというと若い女性がアートをしにいくところ、というイメージを持つ。アンチエイジング世代には関係ないとか、もったいないと思いがち。 けれど、大人が行くのにふさわしいところだと思う。正しくケアされた指先はマニキュアを塗らなくても、本当にスッキリとキレイになる。

 

私は爪が弱く、少し長くすると亀裂が入ったり二枚爪になってしまう。今は自爪の上にスカルプチュアを乗せて、その上にマニキュアをしている。 そうすることで爪が丈夫になるだけでなく、マニキュアの乾きも早く持ちも良くなる。ゴム手袋もはめずに水仕事をしても2週間は持つなら良いでしょう?

 

2週間経つとメガネをかけて自分で塗り直す。先端にラメを塗ると、さらに持ちが良くなる。ラメを使うと簡単にグラデーション風のフレンチネイルが出来るのでお薦め。 薄いピンクには白いラメ。ナチュラルな色にはピンクのラメかシルバーラメ、というのが今のお気に入り。

 

自分の身体の中で直接自分で見ることが出来る場所は、服を着て靴下をはいている限り、手元だけ。いつも、きれいに手入れされた手を見るのは嬉しい。癒し効果も十分。手は働き者で良く動くから、人からも見られている。きれいにケアをして、大人の手を魅せましょう。

 

2009.6.1