お茶を食べる

お茶ミル

数年前、ある企画展示販売の会場で見慣れぬ面白いものを見つけた。「自然の恵み、お茶をまるごと!」の謳い文句に、健康グッズに興味のある年頃?の私はその価格としばらくのせめぎ合いの末、購入してしまった。

 

それはセラミック製の「お茶ミル」だ。まさにお茶の葉っぱ専用のミル。自宅には電動ミルもあるし、スピードカッターもあるし、それで代用できるのじゃないかしらと主婦の浅知恵も頭をよぎったのだけれど・・・ いやいやしかし、家に持ち帰るや否や早速お茶の葉を入れて挽いてみたら、これが凄い!

 

わずか直径5cm、高さ9cm程度の本体を10cm位のハンドルで(もちろん手動だ)くるくる回すだけのシンプル仕様。40~50回転くらい頑張れば1杯分の緑茶葉が細かい粉となる。それも普通のミルではむずかしいだろうと思われるかなり細かい粉末状だ。

 

自分で作るという事も楽しい過程だから、少しの手間もちっとも気にならない。電源もいらない。粉茶という商品もすでに販売されていて時々買ったりしていたが、割高だし、何しろ頂きもののお茶が沢山あるからそれを消費しなければ勿体ない。

 

粉末にしてみると、そのまま水に溶かして冷茶、もちろん熱いお湯で普通のお茶、お塩と共に白いご飯に振りかけたり、天婦羅の付け塩に、お料理にと何にでも使え、お茶を沢山食べられる!

お茶 粉

お茶のパワーは今では誰でも知るところだが、抽出液を飲むという方法では、成分の30%程も摂れていないらしい。いままでは、栄養分の豊富に含まれた茶葉を捨ててしまっていたのだわ。それにひきかえ、粉末状にして頂くのは経済的にお得で無駄がない。有効成分まるごと摂って、その上嬉しい食物繊維まで取れるとあればいう事なしだ。

 

緑茶の葉には炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル、そしてお茶特有のカテキンなど数々の栄養素がたっぷり含まれていて、注目の的は緑茶カテキンの作用だろう。

 

抗酸化、がん予防、コレステロール調整作用、ボケ防止、抗菌作用、消臭作用、虫歯予防、便秘予防、抗ウィルス、抗アレルギー、風邪予防、眠気覚まし、血圧調整・・・その効用は数限りないようだ。どれも皆手に入れたいものばかり。「お茶を食べる」って、こんなにいい事ずくめだったなんて。

 

自分ひとりでお茶が欲しくなったら、くるくる回し、小さな電気ケトルで必要な分だけお湯を沸かしてお茶を入れる。 茶葉の量は少なくて済むし、急須使う手間もいらない。栄養分もまるまる摂取。

 

いわゆる老化は身体のなかの活性酸素による酸化が原因といわれているから、抗酸化物質の宝庫である緑茶をまるごと取り入れるって事は、最高に自然でお手軽なアンチエイジング方法ではないだろうか。このちいさな優れもの、もしもどこかで見つけたら迷わず手に入れて、お茶をまるごと召し上がれ!

 

 

2009.9.1