スニーカーで、気分はニューヨーカー!

35歳の頃に観た『ワーキング ガール』という映画は、私に衝撃を与えた。ニューヨークの証券業界を舞台にしたテス(メラニー・グリフィス)という女性のサクセスストーリー。なにが凄いって、彼女たちは通勤にスニーカーを履き、職場に着くや否や10cmのハイヒールに履き替える。

 

エッ?アッ!そうか。ハイヒールは仕事用のコスチューム、無理して会社の行き帰りにまで履かなくても良いのだ。 働く女性は時間とのたたかいの毎日。仕事でサクセスするために通っているのだから、1分でも早く会社に着くためと健康のために全速力で歩くのだ。 ハイヒールなど履いてはいられない。

 

ちょうどあの映画を観た頃、私は二人の幼児を持つ”ワーキング マザー ”だった。仕事場に1分でも早く着き、1分でも早く仕事を切り上げて、保育園の閉まる7時に滑り込みで子供たちを迎えに行く。 家に帰るや否や、二階に駆け上がって、ベランダの洗濯物を取り込み、自転車の前と後ろに子供たちを乗せ、犬の散歩に行く。

 

散歩から帰ると、大急ぎで子供たちに夕食を食べさせ、自分の口にも放り込みながらお風呂掃除をし、洗濯機を回しながら、子供たちと入浴。8時過ぎに子供たちを寝かせたら、洗濯物を干し、眠い目をこすりながら、やり残した自分の仕事をする。
ウィークデーは、とにかく分刻みの戦争のような日々。サクセスするためと言うより、必要に迫られて、全速力で走っていた。

 

ウォーキング

しかし、今になって思えば、あれが良かった! おかげ様で健脚が培われましたよ。街で私を見かけたが、あまりの早足で声もかけられなかった、と時々言われる。街を歩く時は、自然に『ワーキング ガール』のメラニー・グリフィスになってしまう。だって、同じ歩くのだったら、全速力で歩いた方が美容にも健康にも良いに決まっている。 早歩きは脳の活性にも良いと聞くが、確かに気分が高揚し、頭もすっきりする。 非常にシンプルなアンチエイジングだ。

 

今日もスニーカーを履いて、 第三?の人生をサクセスするために、全速力で歩いて行こうっと!

 

 

2009.5.1