自己中心型でいいじゃない。

あえて言わせていただきます。中年にとっての何よりのアンチエイジングの手段は、自己中心的に生きることなのです。まわりを見渡してみてください。50~60歳でつやつや美肌というご婦人は、たぶんかなり、人の話なんか聞かない、超自分勝手なタイプですよ。 夫や子供より、自分の趣味に魅せられていたりする方です。いわゆる、地球は自分を中心にまわっているという方です。

 

その反対に、まわりに気を遣いまくって、ストレスの多い女性ほど老けて見えます。身体的にも精神的にも、50歳を過ぎた女性が何かしらの悩みを抱えると、それは一目でわかる。 眉間のあたりに縦ジワが走り、かなしい空気を漂わせてしまいます。

 

わが身をふり返ると普通の人よりかなり多忙だし、そのうえ熱中子育て、熱中犬育て、熱中植物育て、さらに仕事も超熱中型。 いつも時間がないので心の整理はつかず、ハンドバッグの中はたえず滅茶苦茶。 私がストレスフル人間でなかったら、世の中の誰にストレスがあるっていうの~と思えてしまう。 おまけに私は、ダンスもヨガも、ジムにも通っていない。ストレス解消に関してなにもしていません。

そんな私が、これが唯一の私のアンチエイジングかしらと思えることは、ドライビングだ。 イーグルスの「ホテルカリフォルニア」なんぞを聴きながら、街を突っ走る。車種にもうるさい。 できれば、ギアーチェンジが楽しめるスポーツエンジンの車に乗りたい。


美肌のために1万円のクリームを購入することに躊躇しても、車だけは、普通の女性が、シャネルだ、 アルマーニだとワクワク手にいれたくなるように、アルファロメオだ、メルセデスだと手にいれたくなってしまう。

 

車を次の信号まで小気味よく大胆に加速して、今度は大胆に減速する。 交差点の少し手前からハンドルをいっきに切って、素早くターンする。 そのひとつひとつの動作の、どこをとっても私にはたまらない。たぶん、子供がジェットコースターに乗っているあの気分かしら。

 

そして、風を切って走っていると、どんどんエネルギーが湧いてきて、次々に仕事のいいアイデアが浮かんでくる。 そう、私は車さえ運転していれば、脳みそはいつもクリーニングから返ってきた白いシャツのようにクリーンでパリッとなる。 車は、私の元気をつくりだすトランスフォーマーなのだ。こう書いていると、私も、結局はかなりの自分勝手な思いこみ人間ということになりますね。

 

他人様に迷惑さえかけなければ、自己チューというのもまんざら悪くはありません。 それで、お肌にメリハリが出るんなら。みなさま、さあ、今日も自分勝手にいきましょう。

 

 

2009.6.1