女性の肌を、100歳まで見据えているポーラさんは、偉い!

                                    

                                                                            2017.11.17

みなさま、お久しぶりです。公的にはそれほど忙しくはなかったのですが、私的にいろいろあり、夏はあっという間に過ぎ、あまりの疲れにただただ数ヶ月をだらだらと過ごしてしまっていました。そろそろ、何か発信したいな~と思っていた矢先。朝刊に付いてきた、タブロイドサイズ見開きの贅沢な広告が眼を引きました。

見出しは、「人生100年の時代、肌の未来をどう迎える?」と言うものです。すこし美容に興味がある方なら、すでにご存知のブランドです。「ポーラ リンクルショット メディカル セラム」シワを改善する薬用化粧品です。なんでも、今年の始めに発売されて以来、62万個も売っているとか。36万人の女性がお買い上げになっているそうです。効果のほどが想像できます。まあ、商品の情報はそれくらいにして、私が感心したのは、化粧品なのに「人生100年の時代~」と言うフレーズを、堂々と一行目に据えたことです。これは、ある種メーカーとして、勇気のいることです。本気で考えていなければ発信できないと思います。なぜなら、化粧品会社であり、女性に美を売るメーカーだからです。100歳のシワクチャ女性を連想してほしくないと思うのが今までの化粧品会社でした。そういう意味で、ポーラさんには感動です!一方で資生堂さんも「一瞬も、一生も美しく!」なんて、素晴らしいスローガンをお持ちです。しかし出してくる商品も出してくるキャッチフレーズも、目先の女性の美しさを言っているだけです。 ポーラさんは長年訪販をメインにした、ちょっとあやしいメーカーと言うイメージが私の中にありましたが、それは、本当に偏見でした。

これから老齢化社会になり、2050年には、100歳以上の方が100万人を超えると言う予測があります。(きっと、その過半数は女性です)そんな中、サプリメントだって、ジュエリーだって、ファッションだって、100歳を見据えて、商品のコンセプトを考えなければならない時代が来ているのではないでしょうか。最近は、60代〜70代くらいまでは、射程距離とばかり、広告にも意識してこの年齢を言葉にして取り込んでいる大手メーカーさんも増えています。しかし、その先が、まだありません。 現実には、80代の多くの活動的な女性たちが消費を支えているにも関わらずです。

こういう風に客観的に見ていると、未来を見据える力をほんとうにもつメーカーこそが、これから生き残る時代なのではないかとつくづく思います。こんなに成熟して、満ち足りた時代です。消費者は、どう生き抜くべきか、その真理を求めています。目先の安易な誘いのキャッチフレーズなどには、乗せられない時代がそこまで来ています。そして、健康寿命は、どんどん伸びていくのです。

つい最近も、友人が50歳になりました。彼女が放った言葉は「私、100歳まで生きるつもりなので、やっと半分生きたかと思うと、50歳の誕生日が、嬉しくて嬉しくて!」でした。ほんとうに、”人生100年時代” を実感する、今日この頃です。

 

タナカキヨミ