「季節の移ろいを着物でたのしむ」
ドキドキして、日食眼鏡を握りしめて待ち構えたダイヤモンドリング。奄美大島での皆既日食は曇り空だったため、一寸拍子抜け。
でも本当に完全な日食体験をしたら、その後何を見ても感動出来なくなったかも知れないから、さわりだけで良かったのよね、きっと。(と考える前向きな思考がアンチ...になるのよね。)
前夜祭に島人になりすまして安く入り込んだビーチでのイベント会場では憧れの朝崎郁恵さんの島唄を聴き、大島紬をタ~ップリ使ったドレス姿を眼の前で見て感激! いつか私も世界3大織物の大島紬で素敵なドレスを作ります!!!!!
と誓ったり、また新しく島の夜空にこぼれるように輝く星と同じ瞳を持ったキラキラした人達との出会いも沢山あったりした島から帰って来て、いつしか8月も下旬になりました。
夏も終わりという気分ではありますが、残暑もあるし、まだ今年着ていない夏着物も着てあげなくてはいけないし、秋を感じるコーディネートを考えながらゆったりと秋の一重にはいっていく過程を楽しみます。
9月は秋の一重の着物の季節。残暑が厳しい日はまだ上布(麻の着物)が気持ち良いのですが、着て行く場所によっては、絽縮緬の陰影のある着物でしっとりとした風情を出すのも素敵。
夏の白半襟からちょっと色半襟に変えてみたり、帯揚げに絽縮緬を使うのも感覚的に調和します。太めの鼻緒、二重の鼻緒の履物もいいですよ。
秋の風物を帯の柄、色、帯留め等の小物に取り入れます。その為には自然に敏感にならなくてはね。秋らしい穏やかな天候の続く日は秋の本格的一重の季節。絹鳴りのする大島紬がぴったりです。私はどうしてもはんなりとと云う風にはならず、キリリとした風にコーディネートしてしまいますがそれでも着物というだけでどこへ行っても大事にされます。
いっぱい親切にされたら、それを誰かに返したくなり、自然に優しい気持ちや満ち足りた気分になります。だから険しい眉間の皺も無く、その代わり笑い皺はあるかな~?
昔の日本のお母さん達は家族のために、先に先にと季節や行事を考えて着物を用意していました。私は自分用に豹柄のはらこのお草履を誂えました。 これを履いた時のみんなの反応が楽しみです。着物を着るってホントーに楽しい!!!
2009.8.20