「お散歩日和」
我家から車で15分ほどのところに、イサム・ノグチがデザインした「モエレ沼公園」があります。外周3.7kmの広い平らな公園には標高60mと 30mの造られた二つの山があり、その頂上からは石狩平野が望めます。そして水がうねり、ほとばしる嵐の海のような力強い噴水があり、それを囲むようにドーナツ型の深い唐松林が茂っています。
他にも山桜の森、ノグチがデザインした美しい彫刻のような遊具、水場、スポーツ施設などがありますが、あまりの広さに全ての施設はひっそりと目立たず、ただただ緑と空がシンプルに広がるモダンな公園です。
公園内にあるレストランでは道産食材を豊富に使った気取らないフレンチをいただくことができ、大きな窓からはハーブガーデンを眺めることができます。この公園のお散歩は最高です。
今回の篆刻は「雲遊」です。フワリフワリと流れる雲のように、いっとき自由に過ごしましょうと言う意味があるようです。青空が目にしみる季節です。紫外線を気にしつつ、たまには木陰から空を見上げ、青空に残る雲を探して何かを感じるのも楽しいのでは・・・。
今月の額は藤が枝垂れる絵はがきに、朱文の「雲遊」を捺して見ました。今回の文字は読みやすく、親しみを感じるように思います。
篆刻の印材を保護するためには、彫った部分をカバーする「袴」とさらに全体を保管するための「印箱」があります。今回はその2点を手作りしてみました。
材料は厚紙、表布、内側の布、固定するための発泡スチロール、ボンドなどを用意します。印材に合わせた大きさに材料を切りそろえ、組み立て作り上げていきますが、作り方は大胆にも販売されている完成品を頼りに想像しながらの手探りです。何でも作ってみたがりやの私は器用な篆刻仲間を巻き込み、助けてもらいながら何とか完成です。まだまだ知りたい篆刻の世界、これからも興味津々で修行を重ねます。
2010.5.24