「ひな祭り」

北国は3月に入ると雪がザクザクと融けはじめ、日差しも明るく、ようやく春めいて来るころ。そんな季節に女の子の節句、ひな祭りがやってきます。私には8歳下の妹がいて二人とも3月生まれのせいなのでしょうか、母は張り切って、毎年ひな祭りをしてくれました。お雛さまの前で写真を撮り、ちらし寿司やフルーツポンチのごちそうを作ってくれます。そして、妹とお雛さまの前でままごと遊びを飽きずにやっていた楽しい思い出が残っています。母は今でもお雛さまとお内裏さまだけを出しては毎年、飾っているようです。楽しみにしていたのは、母も一緒だったのかも知れません。

今回の篆刻は「一笑」とハートの中に「学」です。一笑(いっしょう)は微笑むと言う意味があるようです。もうひとつ、ハートは心臓を意味しますが心ともとれ、心の中に「学」を入れました。微笑みと学びは人間として大切にしていきたいもの、今年の目標にしたい文字になりました。今回もまたK先生は石の側面に「大吉」と側款を彫って下さり、朱墨を入れて完成。とても縁起のいい立派な印になりました。

2月の額は、お雛さまの絵葉書に子供の節句にふさわしい文字「一笑」と「学」を。今回は石そのものも鑑賞したいので、額の横に置いてみました。

 

雪国では着物を着てお出かけするときは、「雪草履」というものを履きます。

草履と爪皮が一体になり、底は滑らないようにギザギザのゴム底になっています。

これでコートを着て外を歩く分にはいいのですが、披露宴やパーティーなどでホテル内をコートを脱いで歩くには少々重たく不恰好なので、普通の草履を持参し履き替えてクロークに預けます。

今回はそんな時に、草履やショールや手袋を入れる和風の布バックを作ってみました。 風呂敷地などで作った、上を結んで持ち歩くものを一度は目にした事があると思います。 今回は表地に黒地に白の絣に黒の無地をつなぎ合わせたもの、裏地をカラフルな色の家紋柄。 もうひとつは白地に紺の絣に紺の無地を合わせたもの、裏地は紺の家紋柄の2種類作ってみました。

作り方はとても単純です。30㎝×90㎝布を用意し、1/3を残し2/3を半分にたたみ上側の重なり部分30㎝を縫い合わせて、下側の縫わない所を三角に折り上げておき、残りの1/3を上に重ね布の下側を30㎝縫い合わせる。この2ヶ所を縫うだけで形はでき上がります。これを表地と裏地で1枚ずつ作り、中表に重ねて袋状に縫い合わせるとでき上がりです。今回は上部を結ばない使い方にし、くるみボタンを共布で作り、上部を重ねてボタンで縫い留めると裏付き布バックの完成。

材料

表と裏用の布を各30㎝×90㎝

直径2.5cmのくるみボタンキット

本当に簡単、大きさは短辺と長辺が30㎝×90㎝と1対3なのでこれを守ると小さくも大きくも自由にできます。

 

今回は表布をあらかじめ60㎝の絣柄と30㎝の無地をつなぎ合わせ90㎝にしたものを用意し和風の仕上がりですが、モダンな柄やかわいい柄、厚めの布で裏無し、薄くて丈夫な布でエコバックとして携帯してもいいかもしれません。

 

 

こちらは、まだしばらくは雪景色を眺める日々が続きます。

 

2010.2.15