オトナの女性たちにとっては、おしゃべりのひと時こそ至福の時間

10年近く前に友人が喫茶店をオープンし、そこにやって来るお客様の中に自宅で英語教室を開いている先生がいました。その喫茶店オーナーを含め私と他1名を招集し、月に2度ほど都合を合わせて英会話を教えて頂こうと言うことになりました。そして、その集まりの名はsometimes lesson「SL会」となりました。

先生を含め4人はほぼ同年代で息子が二人という偶然の共通点があり、英会話教室は楽しく幕を明けたのですが、2年ほどして4人のメンバーにもそれぞれ仕事や転勤や介護などで徐々に多忙になりEnglishでのSL会はあまり成果も残せず自然消滅。今ではSL会はおしゃべりの会になり、4人が揃うのは数ヶ月に1度になりましたが、近況報告や本、映画、音楽、スポーツ、旅、介護、病気、料理等々と話は尽きないのです。

先日も、3ヶ月振りに会うと一人一人の近況報告は濃密でした。 一人は2世帯住宅に住む義父の病気が発覚し、会えていなかった3ヶ月の間に亡くされていたこと、そしてほぼ同時期に初孫が誕生し4人の中では初めてのおばあちゃんになっていたこと。一人は長男の結婚式を沖縄で両家族だけ9人でとても楽しい式になったこと。もう一人はお姉さんと倉敷の大原美術館へ旅をしたこと。私は九州に住む40年来の友人夫婦に会いに夫婦で九州へ出かけたことなど、SL会員の2月3月はいつにも増して色々な出来事が起こっていました

その会話の合間にも最近読んだ本の話、映画の話、義父が残した盆栽の話など、話題は尽きず、後ろ髪ひかれつつ次回も元気な顔が揃い、楽しい報告ができることを願って解散となりました。このSL会員は妻であり母であり主婦であり嫁であるのですが、この四役をたくましく前向きに乗り切る友人達の姿には、女性のしなやかな強さを感じてしまいます。私にとっては刺激的な心強い大切な友人です。

今回の篆刻は「米寿」です。

米寿はご存知のように八十八歳のお祝いの年齢です。

私にとって八十八歳は驚くべき年齢なのですが、周りを見ると元気な80代がたくさんいる事に気付かされます。篆刻仲間にも80代の方が二人いらっしゃいます。海外旅行をされる英会話の得意な方や、週に2度水泳をされている方、身の回りのことは自分でされ、楽しみを持ち行動できるお元気な方々が増えています。理想通りに年齢を重ねるのは難しいものですが、まずは今を生きる事にします。印材は2.5cm角の巴林石(ぱりんせき)、米の文字を朱文に、壽の文字を白文に刻した少しモダンな仕上がりになりました。


手作り品はブレスレットです。 直径10mmのグレーメノウとピンクアベンチュリンの天然石とピンクのサンゴを使ったものです。七分袖のグレーのワンピースに合わせて作ったのですが、いつもブレスレットのつけ方に悩みます。左腕には時計、右腕にブレスレットなのか、時計と重ねるのがいいのか?私はいつもなんとなく重ねづけをしてしまいます。悩むことでもなく、自由にするのがベストと言うことですね。優しい春色がいい感じで気にいってます。

 

2014.5.1