京都

長男の小学校入学式の日、1年1組の教室で初めて出会ったA君のお母さんとお友達になって30年近くになります。その二人の子供達が高校生になった頃、「子供達が高校を卒業した時には二人で京都旅行をしましょう」と約束。二人で何度も何度も旅行計画を練り、飛行機、宿を予約し、そのころ使い始めたパソコンで日程表を完成させました。

歴史の浅い北海道に住む私たちにとっては、歴史上の人物が闊歩したであろう京都の町並み全てが魅力的です。見事な門構えの小学校や、細い間口の町家や、車が行き交う道路に立派な門があったり、何を見ても二人で感動していました。そして訪ねてみたかったお寺を巡り、素晴らしい庭にため息をつき、その洗練された深い日本の美意識に驚くばかりでした。南禅寺の近くでは定番の湯豆腐をいただきその後、暗い夜道を二人で勇気を出して哲学の道まで歩き、そこで乱舞する蛍を見ることができたり、初めて見る美しい竹林、泊まってみたかった築100年以上の片泊まりの宿や、京都でしか手に入らない食材、そして記念になる焼き物を一つ奮発して買うなど、初めての二人旅は忘れられない興奮の旅となりました。

その後も、何度か二人で小旅行をする機会がありましたが、その度に計画を立てるところから盛り上がり、暴走しがちな私としっかり者の友人との旅は名コンビとなり、いつも100%楽しむことになるのです。そんな私たち二人も、最近はお互い旅の相手は夫に代わりつつあります。きっと今年も京都の紅葉は美しかったことと思います。これから観光客の少なくなる冬の京都も魅力です。

 

今回の篆刻百名山はお休みし、12月に入るとやはりX’masカードを作ることになります。今年のカードに捺す印は文字ではなく、絵を刻してみました。素敵なデザインを見つけたので、少しアレンジして半円のドーム型に鹿が二頭、大きな木の下で向かい合っているような静かなデザインです。X’masの雰囲気を感じていただけるでしょうか。

そしてこの季節、リースも忘れることはできません。今年のリースはいたって素朴で地味、材料は枯れ草と焚き木と木製のオーナメントです。枯れ草は庭の風知草(フウチソウ)がきれいに枯れたのを利用し、焚き木もヒバの枝を束ねたもの、真ん中に下がっている木製の繊細なオーナメントはドイツに住まわれている友人のお嬢さんから頂いたものです。

居間に作ったX’masコーナーはトナカイのシルエットが浮かぶキャンドルを中心に、いつものヒバのミニツリー、何とか雰囲気は出せたようです。こちらはWhite X’masになる気配…もうすぐ静かな聖夜を迎えます。

 

 

 

2011.12.18