「鯉のぼり」

四季の変化が私の大きな刺激です。春夏秋冬、いつが好き?とよくある質問ですが、春夏秋冬それぞれの良さが満載です。

 

庭の場合、春が一番忙しく苗選びや土作り、植物の芽吹きがエネルギーを感じさせてくれます。夏は春の仕事の成果が現れ鑑賞する充実感があり、秋は葉の色が変わり冬に向かう寂しさはありますが落ち着きのある景色です。冬は100%雪の中で長い休息の時を迎え、エネルギーを蓄える時、美しい白の世界です。そして今、春を迎えています。

 

やっとこちらはガーデニングの始まりです。4月に入ると雪囲いを外し、長い冬から開放されて、久々に眺める庭の植物たち。本州と大きく季節はずれていると思いますが、これから園芸屋さんにたくさんの苗が並びます。まずはあの文句なくかわいいパンジー、ビオラが店頭にあふれ、そして苗の種類も徐々に豊富になっていきます。寄せ植えの構想をワクワクしながら考え、毎年必ず決まって買う苗や今年初めて見かける苗などを探しながら、この季節はお花屋さんの前を素通りできない私です。

今回の篆刻は「大空」です。まだ木々も芽吹き出したばかり。葉が茂る前の空は広く、ゆったりと風も流れ、鯉のぼりが泳ぐには絶好の大空です。我家には二人の息子がおりますが、鯉のぼりを泳がすほどの広い庭もなく部屋に飾る兜だけで我慢です。5月の連休に田舎へ里帰りをする車中、まだ雪の残る山々を背に悠々と泳ぐ鯉のぼりを眺めるのが好きです。

5月の額は鯉のぼりが泳ぐ絵はがきに、「大空」と「学」を捺してみました。今回の「大空」は男の子の節句にふさわしく、少しあらあらしく、そしてすっきりモダンに。よくよく見ると、「大」と「空」の文字が見えてくると思うのですが・・・。お雛さまの額にも捺した「学」は、これからたくさんのことを学んでゆく子供達に希望を込めて捺しました。

お買い物バックも春仕様へチェンジです。今回は家にあった残り布を使って作ってみました。材料の帆布は洗面台下のカーテンの残り。裏地、アップリケのフェルトは11月号のポットコジーの残り、買い置きしてあったグレーと白のツートンのリボン、これだけです。デザインは楕円の底をつけ安定して置けるバケツ型。携帯などを入れる内ポケットを付け、あとはリボンをアップリケの下と持ち手裏にアクセントとしてあしらいます。そして何気ないポイントに、バックの横の縫い合わせた所にリボンを輪にして2cm程出してはさみます。遊びで、タンポポの綿毛をイメージしたアップリケも付けてみました。

お買い物へ行く時にはお財布とエコバックを忍ばせていかがでしょう。さぁ! お買い物へ行ってきます。

2010.4.19