小春日和のお出かけ

あの息苦しい猛暑がやっと終わり、一年で一番好きな季節、「秋」がやって参りました。今年の秋は穏やかな陽気に恵まれ、お出かけ日和が続いています。爽やかな空気と水色の空。色々なことに集中できそうな気持ちの良い秋晴れの日、私アンブリッジローズはいつものようにカメラ片手に車に飛び乗りました。


向かった先は数ヶ月前の猛暑の夏、朝のテレビ番組で紹介されていたとあるEnglish Garden。涼しくなったら絶対行ってみようと密かに目を付けていた素敵な場所。秋の薔薇でも愛でようか? さっそく実行に移したのでした。

ナビをセットして辿り着いたその先は意外と近場・・・すんなりと到着。入口で入園料を納めると、案内の女性が「専属のガーデナーと廻るツアーがありますが、いかがですか?」と問いかける。しかし私カメラ小僧と致しましては一人でゆっくりと時間をかけて歩きたい。好きな所で立ち止まり何時間でもシャッターを切っていたい・・・。というわけで低調にお断りをし、ワクワクする心を抑えながら園内に入りました。


まずはお待ちかね薔薇園へ、目を輝かせながら進みます。

しかしその薔薇はそれほど圧巻でもなくチョコチョコっと咲いている程度。残念ながらそこら中に咲き乱れる春のゴージャス感には及びません。それでも香りを確かめたり、可愛い姿に微笑んだり、楽しみます。

 

薔薇園を抜けてどんどん進むと、そこはホワイトの世界。地面一面を覆いつくすマーガレットの群れ。まるでメルヘンチックなディズニーの森!

ホワイトの森にはこんな花も・・・。知ってるようで知らない花・・・ダリア。この花が秋の季節にこんなに可愛く咲く事を初めて知った私です。大好きな薔薇ばかりに気を取られ、ダリアという花に目を向けることはありませんでした。しかし、この後それを覆すほどの遭遇が私を待ち受けていたのです。

 

さて、メルヘンのホワイトワールドをさらに進むとそこはクレマティス。くるくるとオベリスクを這い上がり・・・塀をつたって可憐に揺れる可愛い小花。真冬にはほとんど死んでいるかのように変身するクレマティス。枯れてしまったのかと抜かれてしまう事も多々・・・。ベストシーズンの今を必死に咲き誇っています。

 

ここで進行方向を間違ったことに気付いた私。正しい順路に戻ります。

 

わ~! 足元に突然ウォーターリリー! 思わず踏み付けそうになりながらもその美しさにハッとします。こんな状態で地面にぽっかりと花が咲いているのは始めて見たような気がします。ましてやウォーターリリーなんて・・・池に咲くものとばかりと思っていました。それにしてもこの透き通るようなパープルの花びら・・・何て美しいのでしょう! ちょっぴり美味しそうにも見えたりします・・・。

小春日和の庭園をゆっくりと進みます。静かで穏やかで・・・。心がそっと癒されます。

 

とその時、度肝を抜かれる鮮やかな空間が・・・!

静かな空間を抜け、突然現れたダリア達!

最初に出会ったホワイトのほほんダリアから一転・・・カラフル&ど派手な女王様。何というインパクトでしょう。

大好きな薔薇を差し置いてかなりの大迫力です。この花は活力に満ち溢れとても美しい。

今にもしゃべり出しそうな顔の子も!

 

そんなど派手なダリア様を尻目に、傍らでさりげなく揺れるチョコレートコスモス。チョコレートの香りがするのかとお思いでしょうが・・・実はそんな事もなく色が似ているからそういう名前になったとか・・・。そんな慎ましいお姿は静かな秋にぴったりです。

お目当ての薔薇がちょっぴり物静だった秋の庭園・・・それでも片隅で可憐に咲くこの子。バレリーナ。その名のごとく沢山の踊り子が舞っています。

ゴージャスなダリアが戯れる大庭園を抜け切ってたどり着いた最後の空間。

English Garden を醸し出すちょっとシャビーなブロンズ嬢。

ウッディーなフェンスに温かみのあるテラコッタ。全体にアクセントを加えるハーブやベルベット調のセージの花の深い色。思いのままに歩きながら、思わず 「Alice in Wonder Land」へタイムスリップ・・・。

ふと我に返るとそこはもう出口。最後にダリアさんがお見送りしをしてくれました。

「また、いらっしゃい♪」と言ってくれました。


春にはどんな出会いが待っているのかな? また来てみたいと思ってしまったカメラ小僧・・・満ち足りた余韻と共に家路に着くのでした。

そして・・・帰宅してそっと取り出したお土産は・・・薄紫の可愛いストック。どなたです? ダリアじゃないの?とおっしゃたのは・・・?


アンブリッジローズの写真でアンチエイジングでした。

 

 

2011.11.14