「一生に一度は富士登山」

富士山は夏山と冬山と2度登った。富士山は7月と8月が夏山登山のピークで、日本中からの登山者であふれる。老若男女が、「一生に一度は富士登山」を合言葉に、登山口の河口湖5合目付近は登山客で大賑わいとなり、駅のプラットフォームのような混雑だ。

今回は団体バスツアーに参加した。バスの中で知り合った30歳くらいの女性2人と道中一緒に励ましあいながらの登山となった。昼ごろ5合目2300mから スタートして7合目の山小屋で夕食をすませ、すぐ仮眠をとる。ご来光を見る為に夜中の12時に山小屋を出発して、ヘッドライトを頼りに黙々と登り続ける。 だんだん息が上がって苦しい。ゆっくりゆっくり一歩ずつ登るのだけれど、3000mを超えると高山病も出てきてきつい。何度も何度も休み、後ろも前も蟻ん このようにつながった登山者はみんな同じ思いで頂上をめざす。最後の急坂をやっと登り、頂上3700mに着いた。もう1歩も歩けない。朝日が微かにオレン ジ色に空を染め始めている。這うようにして朝日を拝む場所をとり座り込む。刻々と変化する空に見とれる。眼下は一面の白い雲、雲海、その向こうにお日様が 昇り始める。周りでは一斉にカウントダウンが始まる。10、9、8・・・3、2、1、声をあわせて、バンザーイ!バンザーイ! 日本人で良かった。

なんと素晴らしい光!! 美しい!! 我を忘れてしばらく見とれてしまう・・・。あっ! いけない、写真を撮らなきゃ! 登りのあのつらさは忘却の彼方に 飛んでいってしましい、元気100%、パワー全開の富士登山でした。富士山は華やかなお花畑もなく、赤茶けた溶岩と砂の山だが、御来光は登った者だけが頂 ける神様からの至福のプレゼントだ。

初心者登山を続けている内に、外国の山も行って見たいと思うようになり、比較的簡単に登れる?(とんでもない)モンブラン登頂を目標に定め、冬山富士山雪 訓もやったりしていたが、先日病気が見つかり手術をして、無事この世に帰還したばかりで、夢はお預けとなってしまいました。しばらくは、おとなしく初心者 登山を続けましょう!

 

2010.5.31