長寿国日本、70歳まで働けるようになりました!

 

 

 

   2020.03.04

2013年に、65歳までの雇用を促すように法改正されていましたが、「高年齢者雇用安定法」が改正されて、70歳まで働けるようになりました。 大企業ほど、60歳が辞めどき、

定年退職年齢!という風潮が今もあります。 登りつめた地位を降ろされて、今までの部下を

上司に、 役職無しで働くようなことはプライドが許さないとばかりに優秀な人材が60歳〜

65歳の間にリタイアしてしまっています。 これぞ、企業の損失であり、日本経済の損失で

あると思いませんか。もったいない!

企業には、60歳前後の中に方に、人脈もキャリアも意欲も満々の方々がたくさんいらっしゃいます。 「えっ!ここでリタイアされるのですか?」と思わずつぶやいてしまう状況に出くわすたびに、世の中の理不尽さを嘆いていました。 企業が、後ろからくる人材のために、60歳になる前あたりから、その貴重なスキルをお持ちの方々の肩をたたくのです。 だいたいは、逸材の後に続ける人材はなかなかいないものです。 それだけ、優秀だったからこそ、部長や執行役員にまで登りつめることができたわけですから。 そうやすやすと、その部署に配置されてきた

中堅どころがその穴を埋められるものではありません。 それでも、大企業ほど、なんの問題もなかったかのように、リセットされて進んでいきます。 総体をみたら、その一瞬の凹みなど、体制になんら影響がないのでしょう。

それはたぶん、定年での退職は、いっぺんに全ての逸材がいなくなるのではなく、時々いれかわっていくからだと思います。 私のような仕事の場合は、下請けの良い理解者である感性豊かなスポンサーを失うのですから、たまったものではありません。 そういう意味からも、定年制がなくなり、優秀な人材は会社に貢献している限り働ける!という労働規約になることを提案したいです。 「そんな、いつまで働かせるんだよ、早くリタイアしたい!」なんて思う方は、初めからお仕事を楽しめない方であり、 「仕事が面白くて面白くて、たまらない!」という方ほど、まわりを魅了する素敵なお仕事ができる方だと思います。 優秀な人材は、仕事を、人生を、死ぬまで楽しめる。 だからこそ、定年制がなくなれば、自動的に企業に素晴らしい逸材が残るはずです。 ロマンスグレーのキレモノオヤジが、スイスイ泳げる企業こそ、未来の可能性を無限にお持ちの企業ではないでしょうか。(残念ながら、現段階では、まだ、女性で管理職についていらっしゃる方が少ないので、ここでは、男性のお話になってしまっています。ごめんなさい。)今も、日本中に60歳そこそこで、ゴルフやジム通いをしている逸材がどれほど眠っていることか。もったいない!

そして、何と言っても、女性にとって、70歳定年制は朗報です。 子供を育てるということは、人生の一世一代の大仕事です。 20年近く、全身全霊で子育てに集中しなければ子供を立派に育てあげることはできません。 自分の経験からも言えるのですが、その20年間は、仕事に全エネルギーの50%しか使えないのです。 それが、就業年齢が70歳までになるということは、このエネルギーが中抜けする20年を、われわれ女性は、子育てが一段落した50歳から、もう一度取り戻せるのです。 今までですと、50歳になったら、中途半端にあと10年しか働けないと思っていたはず。 そんな中途半端な時期になってしまい、今さら本気でやるには、時間が短すぎる!と嘆いていた方々もたくさんいらしたと思います。 それが、あと20年あるのですよ。 それこそ、起業だって、海外留学だって、なんだってできる。 この70歳雇用安定法は、女性のワークプランを後半に山場がくるようにグラフを書きかえることができます。働くすべての女性の人生におけるワークゾーンを、大器晩成型にできるのです。

人生100年時代を生きる女性だからこそ、実践できる生き方ですネ。

専業主婦におさまらず、ご自分の生きがいを仕事にも見出して、夫や子供を離れて、違う社会をもち、 コツコツ仕事を続けていれば、チャンスは必ず巡ってきます。 きっと、10年後、20年後の日本社会は、女性管理職の数が、今より圧倒的に多くなっていることでしょう。

子育てを経験した女性は、忍耐強くて、根回しがうまくて、打たれ強い。 企業戦士に適しています。 ガンバレ!女性たち!

 

タナカキヨミ