Lifting リフト

リフトといっても、エレベーターの事ではない。顔や首すじのたるみを引っ張って矯正するハナシをしたいのである。 もう1年前になるが、フランス大統領選の時、最終戦に残った社会党のロワイヤル女史がほとんど毎日TV映像に現れた。 私は彼女の弁舌にはあまり信をおけず、もっぱら、クローズ・アップされるその表情を観察していた。 50歳代の彼女のはつらつとした自信とエネルギーは不可解な程であった。

彼女がどのくらいの間隔でBotoxをほどこしているかは知らないが、ともかくスベスベした額をしている。スケジュールがつまっているのだろう、表情によっては額にシワが出始めたと見ると、2、3日後のTV映像では元通りにシワは消えている。

 

そう思って注意すると、現政府に5人いる大臣級女性政治家はどうも皆リフテイングの恩恵を受けている気配がする。いつどこでも報道陣に囲まれているから、少しでも若く写る方が政治家のイメージとしても大切なのだろう。しかも、コレは女に限った事ではなく、アメリカ大統領候補だったマケインは整形し過ぎで、薄気味悪かった。イタリアのベルルスコーニ首相はおしのびでパリまで手術をしにやって来て、マスコミにすっぱ抜かれた。


アメリカのBotoxの流れに不賛成で懐疑的だったヨーロッパも、ここ10年来、珍しくもなくなった女の秘密兵器使用に男も加わるようになったらしい。だから皮膚科の医者が儲けの多いBotoxやLift専門の美容外科に看板の掛け直しをした例も少なくない。

 

 一般に西洋人の顔は凹凸がくっきりしているので、加齢と共にしわも目立って多くなる。 シワ予防やLiftと銘うった化粧品は氾濫するが、美白用化粧品というのはほとんどないのが日本と違う。


ともかく、1年毎にトシはとっても、その分位は皮膚に優しい美容界の新化学も研究開発されているから、 私たちは昔の人が持ち得なかった「若返り」を応援し、助けてくれる環境に恵まれている。あとは自分が、「もうちょっと美人になろう」と決心するだけ。

 

 

2009.3.27