「KABUKIじゃなくて歌舞伎」

「歌舞伎座のさよなら公演のチケットが2枚手に入ったんだけど、マンディ行く?」「行く! 行く!」

 

見ました、玉三郎さん! あぁ、なんて美しいの…。あの色気のある立ち振る舞い・・・。英語のイヤホンを借りて説明を聞きながら見ても、全部を理解するには難しかったけど、玉三郎さんの素晴らしさに言葉はいらなかったわ。もう見ているだけでうっとり、涙が出てきそうだった。うちのダンナさんしかり日本人の男性は、なんてステキなの! 玉三郎さんと同じ年頃のイギリスに住む男友だち、AndrewとDanielの女形を想像してみたけど、あぁ、ダメダメ。玉三郎さんでないと、この息をのむような美しさは出せない。やっぱり、KABUKIじゃなくて歌舞伎なのね。「玉さま」と呼ばれる理由が分かったわ。

そして、休憩時間。ママと一緒に売店へ行ってみる。みんななごりを惜しんでロビーや売店に出て、写真を撮りまくっている。着物を着ている人も多く、もう熱気でむんむん。赤い絨毯に緋毛氈(ヒモウセンの難しい漢字もカッコいい)、提灯や暖簾が飾られ、売店の独特の雰囲気にもまた感激! ママが幕間のお楽しみというおやつの人形焼を買ってくれる。

 

ママ曰く、歌舞伎は見続けるといろいろ分ってくるので、たくさん見ることよ。それと誰かのファンになるのも楽しめるコツね。分ったわ、ママ。また誘ってね。ママが行くところ黙って付いて行けば楽しいこと間違いないもん。

歌舞伎座のあの玄関正面のお飾りも丁寧に取りはずされ、解体が始まったのだろうな。3年後の高層ビルと伝統ある建物とをうまく合体させた新しい歌舞伎座も楽しみだけれど、それまで新橋演舞場でも歌舞伎を見たいわ、ママ、チケットよろしく。

 

マンディ

 

2010.6.28