回想

寒い日々が続いた今年の冬。やっと春が近づいて少し暖かくなったかな?と思えるある日の午後。それでもまだまだ風は冷たく、ロング丈のダウンを着てこなかったことを後悔しながら車を降りるアンブリッジローズ。帰りにお買い物をすれば時間無料の駐車場。昔からある老舗のマーケット。でも、あの頃はそんな事どうでも良かったはず。遠〜い、昔々の学生時代へ急速にタイムスリップ・・・。若かりし頃を過ごした懐かしい街を訪れました。

並木がそびえ、それに沿ってタクシーが順番を待つ。通学途中、ここでボンっとタクシーに当て逃げされた事がありました。若かったあの頃は文句も言えず・・・。「悪いのはそっちだ!」と言わんばかりの顔をして逃げて行ったおじさん。



都内屈指のお屋敷街でもあるこの街。あの当時と変わらず立派なお宅が建ち並びます。

学生ながらも、この街の豪邸で寛ぐ未来の自分を想像して浮かれたものです。

もうすぐすると、桜で埋まる懐かしいこの道。ピンク色のトンネルをくぐりながら歩いた春の日。若くて、世間知らずで、将来へのきちんとした計画もなく、ただただ毎日をのほほんと過ごしていたあの頃。そんな若かりし頃の自分が恥ずかしくもあり、心の中で一喝してみる。

 


ふと気が付くと来ていました。このずっと先の突き当たり。世間知らずのお嬢ちゃんが住んでいたあの一角・・・懐かしい懐かしい思い出の場所。今は瀟酒な洋館に様変わり。

本当に私はここに住んでいたのでしょうか? 今となっては恋しい「若さ」と「可能性」。

もう一度この場所からやり直せるとしたら何から始めましょう?もう一度「可能性」を頂けるとしたら・・・。

あれから数十年。のほほんとしながらもそれなりの人生を築いてきた自分。職につき、家族をもうけ、子を育て・・・。そして今でも「人生模索」は進行中。しかもその情熱はあの頃よりもさらに熱く燃えたぎっています。最後の「あがき」とでもいいましょうか(笑)毎日頑張って生きています。

 

再び駅周辺に戻ったアンブリッジローズ。あの頃と同じ生活エリアが広がります。


時々お買い物をした洋服屋さんも、今はカフェ。流行りのサーファーカットをお願いした美容室。

 


当時とはちょっと変わり、おしゃれに変身したケーキ屋さん。お気に入りはモンブランでした。若かりし頃の自分には無縁だったのでしょうか? 記憶にはない可愛いお花屋さん。

 

そんなこんなするうちに、またしても時間は過ぎ去り、もう少し行ってみたいところもあるけれど、今日はこれくらいにしておきます。予定どおり老舗のマーケットでお買い物をして帰りましょう。

懐かしの街でちょっぴり楽しい時間を過ごしたアンブリッジローズ。次にここを訪ずれる時にはもう少しBIGになっていることを期待しながら・・・。

 

 

2012.3.14