いよいよ更年期~HRTのスタート(11)

本当に暑かった今年の夏。この夏の私のメインイベントはというと、先月大きな病院で見つけて貰った尿管結石をどうにか自然排出することができたこと。腰やお腹の鈍痛も嘘のようになくなりやれやれである。

 

さて季節の変わり目の楽しみの1つは雑誌の新刊の発売。ニットや今年流行しそうなヒールローファーなどの特集に、秋の気配が感じられワクワクしてくる。それにしても、昨今「女性ホルモン」特集は本当に多い。10代の女子向けからメノポーズ世代に至るまで女性ホルモンを味方につけてキレイになろう、という共通項を持つ多くの特集が組まれている。

 

そんな中でドキッと目を引いたのは「エストロゲンが上がりっぱなし!」と言い放ったカリスマ読者モデル冨田リカさんの決意?のヌード特集。その雑誌の前号では普通の40代、50代の女性たちが大胆なヌードを披露しており、冨田リカさんは“その姿に勇気をもらって“ご自身も脱がれたということだった。発売と時を同じくして熱愛報道が流れ、その中で紹介されていたのが前出のセリフ。恋をしたり、ヌードになったりしてドキドキときめくことで本当にエストロゲン値が上がるとすれば、その方が断然身体には良さそうだ。ホルモンだって自然が良いのには決まっている。でも、生真面目にエストロゲンパッチなどを貼り替えて、肌を少しカブれさせたりしている自分が何だか優等生にすら思えたりする今日この頃である。しかしながら、ヌードも恋愛もナシでエストロゲンを確保するためにHRTとできるだけ長いおつきあいをしたいと思っている私なのであるが・・・。

林邦彦『我が国におけるホルモン補充療法の現状』によると、日本におけるHRTの特徴は普及率の低さだけでなく、なんと91.6%の使用者が5年未満の短期使用だということも明らかにされている。更年期の治療目的がほとんどで(大半が1年程度で辞めてしまうという別のデータも読んだことがある)欧米の10年以上に及ぶ長期ヘルスケアとしての使用目的とは大きな違いを見せている。欧米では一時の高使用率から少々の低下を見せているものの、45~70歳で約60%が使用し、10年以上続けているという女性が約40%も。日本が単に保守的というべきか、それとも遅れているととるべきかはわからないが、辛い症状を我慢することが少なくなったら、それだけでも日本のメノポーズ期の女性たちがもっと輝けるのは間違いないと思う。(費用も保険適用で月額2千円程度と、信じられないくらい安価!)

 

5年、10年続けてみて、同世代のHRTをしていない女性たちとどの程度違いが出てくるかはこれからのお楽しみ!であるが。もしすごくイキイキとしていることができたら、その時こそ自信を持ってお勧めしていけるのではないかと思う。きっと欧米諸国には日本より少し長いHRTの歴史があり、効果を語る素敵な先輩女性がたくさんいるに違いない。

 

 

2010.9.6