Docteur Nadine FERMOND ナデイン・フェルモンド女医

10歳若くみえるために、、、(1)

フェルモンド医師は、皮膚科の専門医だった。 10年程前になるが「ニューヨークでは、中年齢以上の働く女性で、皮膚若返りのBotox注射をしていない人を探すのは難しい」とフランスのマスコミが伝え始めた。 医院を訪れる患者との問わず語りの話しからも、近い将来、フランスにもNYと同じ波が来るように感じられた。パリ市内には既に美容専門医が存在した。Dr.フェルモンドは自分の学んだ分野を生かして、皮膚美容だけに絞り転進する決心をした。 皮膚科医として、女として興味がわいたのだ。「きれいでいたい。女は皆そう思っているハズ」研修を受け資格を獲得し、診療所をスノッブの多いベルサイユ市に新しく設けた。 それから7年、モダンでゆったりとしたキャビネを訪れる客は順調に増えて、忙しすぎるまでになった。

 

アメリカ女性の加齢に対する「抵抗!!」に、とかく批判的だったフランス人も雑誌で見かける、自分と同年代なハズの美しいスター写真をしげしげ眺めて、 少しずつ「やっぱり私も試してみようかしら」と、今ではフランスの普通の街のマダムも、周りに黙って秘かに、明るく友好的なナデインのキャビネの客になる。 隠すこともないが、別に他人に言い歩く事でもない。開けっぴろげに振舞わないのがフランス人なのだ。

 

顔だけにしぼってみても、とかく顔の凹凸が深い西洋人は体質や食生活のせいもあろうが、夏はバカンスを楽しんだ証拠の小麦色肌になりたがる。40代から表情ジワがどんどんふえていく。モデルにしたいような遠目美人も近くで話すと、東洋人には見られないほどたくさんの小ジワがある。

 

当地では、健康保険でカバーされない美容専門医は、一般的に「レーザー・センター」という看板を掲げている。例えば手や顔のシミ抜きは皮膚科医院のレーザー治療では保険が利く。

Dr.フェルモンドが一般皮膚科医者の時代、実は我が一家4人でお世話になっていた。この心細いつてを頼りにインタビューに応じて貰う事ができた。


皮膚美容は、顔や首のシワやハリ、シミ、腹部やふくらはぎ、腕筋肉のたるみ等をメスを使わずにレーザー光線や注射で矯正する。今回は手っ取り早い見かけの若返り対策、目立つと気になる「シワ」に集中質問。

 

---- フランスには3500人ほどの皮膚科医がいます。その約10%が皮膚美容を専門に行っていて、パリを除いたベルサイユ周辺では多分、私1人が皮膚美容専門医だわ。----


例えば顔のシミがレーザーで除けるものなのか、皮膚癌なのか見分けられるのは、皮膚科医として働いてきたからだ。治療は1回目に客の要望を聞き、効果の説明を交えて診断を下し、客の納得を経て(価格も含む)から、日本でも既におなじみのBotoxやヒアルロン酸注入を行う。

 

治療はその程度によって15分から長くても60分で何事もなかったように家に帰れる。ただし24時間は肌を乾燥させる直射日光を避け、顔マッサージはできない。落し物を拾うような腰を折って上体を下向きにする姿勢もしない方が良い。即効性があるのが特徴だが、医者として結果を知るために、2週間以上を目安に再診して、客の満足度を計ったり、不足だった部分があると判断した場合は追加の注射をする。人それぞれに顔つきや体質がちがうので、思いがけない良い効果を見ると患者と共に喜ぶ。即ち2回が1セットで、350~500€(7万円)前後が標準価格。

 

 

2009.10.16