時よ、止まれ

日本節電の夏。男女勤め人の今どきの服装はどうなっているのかの知りたい!! 去年の今頃の東京は36度でも、重ねた超フリフリ・ミニで短いブーツの娘達にも”冷房”の応援があった。フランスは、今年は雨が降らないので農産、畜産業者は悲鳴をあげている。ただ、海田での塩製造業は雨がないのを喜んでいるとか。天の気だけは、先が読めない。

 

さて、陽がでて青空となれば、女たちは胸の膨らみを思いっきり見せつけるような着付けをする。あるいは、涼しい洋服になれば、体型上自然にこれ見よがしになるのか? 高校生から60歳位までの女の胸もとはぐっと盛り上がり、ほとんど袖無し、つり紐の下着風。6月20日すぎ、13歳の女子学生が同級生の男の子に殴られて死亡した。恋の嫉妬で逆上したらしい。こちらの12、13歳の女の子は見かけだけは、もうりっぱな娘の体型になる。頭の中身は子供でも、その道だけは、興味が働くのだろう。

TVの天気予報もInfoも胸の谷間を微妙な深さ迄見せる。ついそちらに注意がいく!?
TVの天気予報もInfoも胸の谷間を微妙な深さ迄見せる。ついそちらに注意がいく!?

それに、フランスの広告作りは良くないと私は思う。飲食物、香水、化粧品、携帯電話などの電気関係、全てというくらい男女のからみか、女の裸体がつかわれる。ヨーグルトの広告を例にとれば、裸体の胸上をヨーグルトを持つ女の手が腹部まで行き止まる。お腹に良いというナレーション。シャンプー広告はシャワーの下で髪を洗う上半身の裸体、香水はベッドから起き上がる裸の男女。きりがない。

 

一昔前、日本のアニメが暴力的で子供に悪影響とさわいだママ達は、このSEX広告の氾濫は見慣れ過ぎて、無害だと思っているらしいが、私にはそうは思えない。一方ではジェンダー議論も盛んなのだが、とりあえず、フランス社会は大方男と女という基軸で動いている。されば、女は女の肉体魅力を十二分に見せつけるのがあたり前らしい。フランスで増え続けるアラブ系の若き娘達も、髪はスカーフで隠すが、首から下はパリの流行を追う。対して中年以上のアラブ系女性は、加齢と共に身体が丸くなるのに、ごたごた模様プリントのブラウスに長スカートで、すっきりしていないが、髪と手足は見せない服装で、年代差がある。フランス女は町中でも海辺の散歩のように、身体を被う布は少ない。こんなスタイルでジョッギングするから、しばしば淋しい道や森で変態男の餌食になる。

 

一般アジア系民族にとって、毎夏は一層、洋の東西問わず生まれつきの身体を比較したくなる季節でもある。黒人のすらりと伸びた脚は、女同士でもほれぼれしてしまう。アンチエイジ挑戦への知識として、”自分に楽観的でいなさい、、、“という知恵を授ける専門家と称する人達がいるけれど、この教えは、外国人の中で暮らす少数民族にはラクに受け止められない。黒人は黒い肌を、アジア系は下がったおしりと短い足をいつも意識している。楽観的とは、生活法をラクな方へ流すことではない。なにもしないで、ただ「時よ止まれ」と思っているだけでは、何も起こりようが無いから困る。とは言え、今更、賢人にはなれそうもないし、足が長くなるわけでもない。 

 

過日、地域の市庁舎で”いつまでも若く元気で”と題した医者の講演会をのぞいたら、「食事に気をつけて、1日少なくとも45分間歩きなさい」と言っていた。週2〜3回は魚、毎日2種の果物と2種の野菜を摂る。朝食はたっぷり、昼はかるく、たくさん水を飲む事。日光浴は身体のビタミンDつくりに欠かせない等、今更教えられるまでもない事を話されていた。健康作り基本の再認識であった。振り返れば、日本の50代の女は、冷房のない夏を過去に経験している。若い世代にその耐久力を見せてやりましょう!! 自然に活力が出て身も心もひきしまる。何でもいいから、自分から外へ一歩踏み出してみる事だと思う。意識を変えれば、他との差がついて、自分が望む良い方向転換に近づけると思う。暑さに負けぬ、清々しい自分のためへの底力発揮努力に踏み込もう。

 

白状すると、今年のフランスの7、8月は朝晩1215度でおまけに乾燥しているから、毎日寒い位なのです。灰色で涼しすぎる空の果てから、勝手なことを申し上げてすみません。アンチエイジもラクではありませんね!!

 

 

2011.8.29