ストレスと骨密度にはお気をつけあそばせ

先日、わが家に中学時代の女友達二人が遊びに来てくれた。同窓会や飲み会では会うものの、ゆっくり会うのは本当に久しぶりのことだ。席に座るときに一人が、「私、耳の都合でこちらの席で・・・」と言い出し、「そうなのよね!ほらっ!突発性難聴の話してあげないと・・・」ともう一人が急かす。話を聞くと、ヒドイめまいで倒れてしまい、救急車で病院に運ばれたそうだ。エレクトーンとピアノ奏者の彼女だが、孫が生まれてからは、仕事の合間をぬっては、電車を乗り継いで孫に会いに行ったり、実の母親の世話をしに行ったりと、大いそがしなのだ。

 

ひえー

突発性難聴の原因はストレスらしい。もう一人の友人がいうには、「だって大きな荷物をいつもかかえているのを駅のホームで遠くから見て、一目で彼女だってわかるもの」と。
演奏に使う楽譜を数冊持つだけでも重いのに、仕事を終えては、あっちの家からこっちの家へと、大荷物をかかえての移動を繰り返しているのだそうだ。小さなカラダのどこにそんなパワーが?「ヒェ~!」と目をパチクリするばかりの私。

 

そういう友人はつい数年前、姑の介護に毎日のように通い続け、睡眠不足と疲労で転んで、一年に二回も脚の骨を折ったとか。骨を折ってギブスをしていると言っても、「来て欲しい」と一人暮らしの姑に言われれば、やはり放ってはおけなかったそうだ。「当時、大学生の下の娘が疲れて帰って来る私をハチ公のように駅で待っていてくれて、あの娘の笑顔があったから頑張れた・・・」と、うっすら涙をうかべる。

 

「一年に二度も脚の骨を骨折したわりにはピンピンしているんじゃないの?」と訊くと、「骨密度が二十代と同じって病院でいわれたもの」。「私、甘いものが大好きだけど、毎日欠かさずチーズだけは食べていたのがよかったのね」とケロッとしている。「でも、それって更年期真っ盛りの四十代後半のことじゃないの?」とまた私が訊くと、「もう、更年期なんて言ってられなかったわよ!」ですと。「ハァ~!」と口をポカンと開けるだけの私。

 

いやはや、女性の四十代後半から五十代というのは本当に大変な時期なのですね。嫁のこと、姑のこと、そして自分の親のこともある。彼女たちより結婚も子供を産むのも遅く、子育てがやっと終わってヤレヤレなどと思っている私はまだまだ甘い、ということか。

 

「人生なにがおこるか分からないのよね!」と、明るく言い残して帰った彼女たちを見送ると、気持ち(心)だけでなく頭もカラダも妙にスッキリとして、エネルギーが湧いてくるのがわかった。これは、彼女たちとのおしゃべりの効果にちがいない。

 

「本音トークで全身アンチエイジング」を実践した一日だった。

 

 

2010.1.25